五等分の花嫁 第85話『シスターズウォー 七回戦(裏)』感想はこちら
※以下、ネタバレ注意
【零奈の正体】
いや、私としたことがスッカリ勘違いしてたわ。
先週の感想でも、五月が零奈に化けた目的が「(本物の京都の女の子である)四葉の後押し」だとしたら、最初に零奈として現れた時に、フータローに対して別れを告げたことと矛盾する……などと世迷言をほざいていたが、何のことはない、簡単な話だった。
要するに、最初に出現した零奈は四葉本人による変装で、五月が零奈を演じたのはデパートの時が初めてだったわけね。
86話を読んでいてようやくハタと思い至ったのだが、こんな単純なことに今の今まで気付けないとは、我ながら頭が固いというか、視野が狭いというか……。
まー、言い訳させてもらうと、あの時、フータローが語った五姉妹の印象に対して零奈が頬を赤らめていたから、比較的よく褒められていた三玖か五月のどちらかだと思い込んでいたんだよねえ。
加えて四葉は陸上部の練習に参加していたから、さすがに長時間抜け出した上に、フータローが池から這い上がるまでの短い時間で着替えて戻るというのは無理だろうと。
しかも、戻った途端に「少し休憩を」なんて言い出したんだったら、あの部長からもっと激しく注意されてそうなもんだし……。
この状況から考えると、零奈=四葉はやっぱりちょっと無理があるよなあ。
いやまあ、ここまで来ると四葉で間違いないとは思うんだけど。
金田一少年の犯人たち並みに頑張ったってことかね。
「やる気もあって頼りになる」という誉め言葉が四葉の琴線に触れたのかなあ。
姉妹の足を引っ張っているという劣等感もあって、「頼られたい」という思いは強いようだし。
零奈が消えた直後に四葉を登場させるなんて、さすがにあからさま過ぎてミスリードだろうと思い込んでいたが、読者がそう考えるのも織り込み済みで、裏の裏をかかれたわけか。
【四葉の目的】
んでもって最初の零奈の出現辺りの話を読み返してみたのだが……なるほど納得。
ここで草むらからフータローと五月の会話を盗み聞きしていたのが四葉だったのね。
この日の昼間に四葉は家出した五月と「偶然」出会っているから、そこから妹を尾行してフータローの家に転がり込んでいることを知ったわけだ。
そして、一晩中フータローの家の前を見張って、彼らが出掛けたところをさらに尾けたのだろう。
……え?
何それ……怖……。
怖すぎない?
なにその負の行動力。
いやでも、そうとしか考えられないよね。
千羽鶴の件といい、執念が怖いわやっぱこの子……。
と、まあそれは一旦置いといて。
四葉が零奈としてフータローの前に現れたのはこの会話を聞いたからだったと。
フータローが四葉との出会いをきっかけに「必要とされる人間にならねば」という強迫観念に束縛されていることを知り、そこから彼を解き放つために零奈として現れ、そして姿を消したわけか。
四葉が「京都で出会った少年はフータローだった」ということを認識していたとなると、この台詞には結構なデカい棘が生えてるのが解るよね……。
一花も一花で「昔の私そんなことまで!」を、(四葉本人が認識して言っていると思っていたかどうかはともかく)フータローと出会った時の話だと分かっているのにスッとぼけたのかなあ。
それとも本当に京都でのことを言われてるとは気付かなかったのか。
前者だとすると、姉妹の心温まる会話に見せかけた恐ろしい鞘当てだったんだな……。
【一花、真の花嫁説】
今回もまた一花が勝利ヒロインであるという確信が深まる回であった。
修学旅行を通して最もフータローに気に掛けられていたのは、何を隠そうこの一花なんだよね。
三玖に変装したことはもちろん、事態が収まった今となってもフータローは「一花が自分のことを好き」というところまで『全部嘘』なのかどうかで思い悩んで悶々としている。
一花、真の花嫁説で書いたように、彼は根っからの保護者気質。
お姉ちゃんのように振舞いながら、その実、一番の問題児である一花に惹かれて当然なのである。
今後のメインストーリーになっていくであろう、四葉の抱える闇を祓う際には、一花が大きな活躍をするものと私は睨んでいる。
【四葉 腹黒】
さてはて、四葉が「幼少時のフータローとの出会いを思い出していながらトボけていた」こと、「五月がフータローの家に転がり込んだことを知るや、一晩中家の前で見張りを行うストーカーである」ことなどが明らかになった今、彼女が善性キャラに見せかけた腹黒女である可能性は更に高まったと言えよう。
もっとも、零奈の件からも分かるように、四葉は明らかにフータローに好意を抱いていながらも、自ら身を引こうとしている。
その他の描写から考えても、これは疑いようのない事実だ。
しかし、中野 四葉、全ての黒幕説で書いたように、そこにこそ四葉という女の厄介さがある。
彼女はフータローのことを表面的には諦めた。
だが、その一方で、激烈なる執着心を捨てきれず、他の姉妹の妨害を行い始めたのだ(詳しくは上記記事を参照)。
おそらくは当の本人も自覚できていないこの二面性。
四葉というヒロインが抱える闇の深さを表している。
【四葉ファンの心情やいかに】
ところで、純粋な疑問なのだが、四葉が腹黒女だという可能性について、彼女のファン達はそれをどう受け止めているのだろうか。
上記の記事でも書いた通り、四葉が本当に素直で優しい第一印象通りのキャラだとすると、春休みの旅行で抜け駆けしてフータローにキスを迫るなどあり得ないから、この時点で真の花嫁レースからの脱落が決定する。
四葉に勝利の可能性が残るのは、彼女が「いつもはみんなの味方のような顔をしておきながら、誰だか分からないのを良いことに、他の姉妹を差し置いてフータローにキスを迫るような腹黒女」だった場合だけなのである。
果たしてこの究極の選択を前に、四葉派はどちらを選ぶのだろう。
私の中では五姉妹のうち四葉は元々上位のヒロインではなかったから、もし彼女が腹黒だったとしたら、むしろ好感度が爆上げなんだけど、これまでの振る舞いが好きな人にとっては受け入れ難い豹変かもしれないし。
と、いうわけで、Twitterでアンケートを取ってみた。
よろしければ四葉派の諸兄にはご協力をお願いしたい。
ハンセイ(岩代俊明 待望論)@neoamakusa#五等分の花嫁
2019/05/22 17:48:06
四葉ファンに質問です。
彼女がもし第一印象の通りの素直で優しいキャラだとすれば、「春休みのキスの相手」ではないことなり、即ち花嫁レースの脱落が決定しますが、今の性格のまま敗北ヒロインとなるのと、腹黒が明らかとなっ… https://t.co/HeUR7t925v
……四葉派がこのブログを読んでるのか? という疑問はあるけど。