もはやフータローや母親よりもヘボ監督の言葉が一番四葉の人生に影響与えてる気がする(悪い意味で)。
五等分の花嫁 第88話『私とある男子①』感想はこちら
※以下、ネタバレ注意
ヘボ監督があの時、「こんなことならもっとサッカーの練習をしてプロになって、ガッポリ稼いでいれば良かった!」とでも言ってたら、悲劇は起きなかったのに。
【腹黒?】
いやはや。
中野 四葉、全ての黒幕説を書いた時は半分冗談だったのに、まさか姉妹を見下すようなことまで考えていたとは。
そうそう性格が一変するとも思えないから、今でも腹の中はドロドロなのだろう。
少なくとも、当初の「裏表がなくて素直で天真爛漫」な四葉はある種の演技、表面的なものだったのことはもう確実と言える。
そうなると、先週の感想でも書いたように、春休みのキスの相手=真・花嫁が四葉という可能性が復活しちゃうんだよなあ。
一花一強だと思ってたのに、中々苦しいレースになりそうだ。
(参照:一花、真の花嫁説【五等分の花嫁 9巻感想】)
【あざとい。さすが四葉あざとい】
彼女が単なる天然ヒロインでなかったとすると、これも、
これも、
これも。
天然での振る舞いではなく、狙ってやっている言動ということになる。
悪い子やでぇ、ホンマ。
【黒幕説】
さて、私は「一連のシスターズ・ウォーが、四葉によって扇動されたもの」という予想は、未だ有効であると考えている。
今週描かれた、「劣等感の裏返しの自己顕示欲の強さ」と「姉妹に恩を返さなければという義務感」という四葉の二面性について、私は中野 四葉、全ての黒幕説で既に言及しているからだ。
この2つの相反する感情が鬩ぎ合った結果、彼女は、『フータロー争奪戦で姉妹みんなの背中を押し、それ故に膠着状態を作る』という道を選んだのだ。
姉妹の為に生きなければならないから、皆を押し退けて自分がフータローと結ばれるわけにはいかない。
だけど、誰にもフータローを奪われたくない。もう、二度と。
【呪い】
「大切なのはどこにいるかではなく、五人でいること」
零奈さんのこの遺言が今の四葉を縛る呪いにもなっているよね。
姉妹とは関係のない場所で運動競技に打ち込むことができていれば、四葉は今頃一流の高校生選手として、もっと自己肯定感の強い人間になれたろうに。
だが、最も四葉を縛り付けているのは、やはりヘボ監督の言葉だろう。
賞賛を受ける為とはいえ、四葉は運動競技に打ち込み、大きな結果を残している。
別に学校の勉強に拘らなくとも、競技を舞台に生きれば良い。
しかし、ヘボ監督の不用意な言葉で彼女は、「勉強ができなければならない」という強迫観念によって劣等感を更に募らせてしまった。
まこと言葉というものは恐ろしい。
大人は子供の前では、どんな些細な言葉にも気を配らねばならない教訓でもあるだろう。
【四葉の将来】
これ程までに将来性があるのだから、プロの運動競技選手となって活躍していくのが本当は一番良いんだけど……。
高校時代、まともに部活にも入っていないとなると、やはり厳しいかなあ。
彼女の輝かしい可能性が無為にされたようにも感じて、何とも惜しいと思ってしまう。
マルオも部活での功績を考慮に入れて、運動競技が強い高校に転入させれば良かったのに……。
というか、そう考えると、邪悪に見えた陸上部の部長が実は一番四葉に相応しい将来を考えてくれていた人だったのでは……?
四葉本人だって「勉強をしなければならない」と思い込んでいたからこそ、辞めたがっていただけで、陸上そのものを厭っていたわけではなさそうだし。
もしかしたら、フータローが四葉の夢を探していく中で、陸上部部長が名誉回復する展開もあるかもしれない。
【好感度】
正直なところ、私は四葉を単なる「天然な良い子」と誤認していた(させられていた)時は、つまらないヒロインだと思っていて、五つ子の中でも好感度は下位だったのだが、彼女が本性を現してからは、「おもしれー女……」となりつつある。
ヒロインレースの勝ち筋が一花と四葉にしかもう無いということを除いても、現在の個人的五つ子ランキングでは、彼女たちが二強となっている。
来週以降、これまでのあれやこれやの場面で、一体四葉がどんなドロドロした負の感情を抱えていたのかが描かれることになるだろうし、楽しみでならない。
【その他】
・今の学校の理事長なら金を払えば成績くらい操作してくれそう。
・中学時代の一花はんって何の部活に入ってたんやろ。
・二乃は「姉妹がバラバラになること」を一番恐れていたから、髪を切るのにも消極的なのか。
・みんな監督のあの些細な言葉をよく覚えてんな。
・四葉はいつから身内以外には敬語になったんだろう。