怖い……。
考察が当たりすぎるこの私自身が。
五等分の花嫁 第87話『私と姉妹①』感想はこちら
※以下、ネタバレ注意
【ダーク四葉】
うわきつ。
これまで散々四葉の闇が闇がと書いてきたけど、本当にここまで追い込まれてるとはなあ。
フータローが姉妹の見分けがつかないというこの件で四葉はギャグっぽい顔をしてるけど、実際には相当トラウマを抉られて傷付いていたんだろうな……。
「道理でわからないはずだ」じゃないぞフータロー。
アッ!
そうか、春休みの旅行の時も、わざと分かり易い挙動をしてフータローに気付いて貰ったのか……。
最初の(ボートに乗った時の)「零奈」が四葉だった以上、こんなに演技力が低いわけがないからなあ。
なんというか、実にいじましい。
四葉がショックを受けたのはおそらく、フータローが自分と一花を見分けられなかったのもさることながら、明らかに自分といた時より一花とお喋りしている時の方が楽しそう……というのもありそうだ。
【長女 一花】
第86話の感想でも触れたが、やっぱりこの場面の四葉さん、ガチギレしてるよね……?
対する一花の方は、とぼけている訳じゃなくて、どうも本気で四葉がフータローの話をしてるとは思ってないっぽい?
だとすると、そもそも修学旅行でフータローに最初に会った姉妹が誰かも忘れていたのかもしれない。
「自分が幼い頃フータローと出会っていた」という事実だけで頭がいっぱいになり、最初にフータローと会った妹のことは意識の外だったのだろう。
まったく、そういう所が可愛いんですよね、一花は。
しかしその後、フータローと四葉が写った写真を五月が落とし、一花はそれを拾っているから、現在では最初にフータローと出会ったのは五月だと思い込んでいる可能性は高い。
五つ子とはいえ、さすがに幼少期の写真では妹の見分けはつかないだろうし。
というか、たとえ写真の子を四葉だと認識していたとしても、「四葉がフータローに恋愛感情を持っている」とは一花は知らないはず。
当然、五月がフータローに好意を抱いているとは考えてもいないだろうから、この二人のどちらを写真の子だと認識していたとしても、「二乃や三玖じゃなくて良かった」としか思わないだろう。
この「そっか」とは、安堵の笑みだったのかもしれない。
【大切なのは五人でいること】
うーむ、これ本当に中野 四葉、全ての黒幕説が信憑性を帯びてきたぞ……。
四葉がこれ程までに追い込まれていた以上、彼女の今までの振る舞いが裏表の無い天真爛漫なだけの行為だったとは考えにくい。
記事中で書いたように、「五人でいること」という母の言葉と、「フータローを誰にも取られたくない」というエゴを両立させる為に、わざと一花を煽り、その上で劣勢だった三玖の背中を押した可能性は高い。
いわば勢力均衡である。
二乃だけに突出させない為に、あえて他の姉妹を支援し、フータローを巡る抗争を膠着させようと狙ったのだ。
おそらく、その先に明確な展望はあるまい。
四葉の心は既に病んでしまっているのだから、「母の遺言を守らなければならない」という強迫観念と、フータローへの恋慕が組み合わさって、もはや出口を見失い、どこにも行けなくなってしまっているのだろう。
【真・花嫁】
うーんぬぬぬぬ……。
一花、真の花嫁説【五等分の花嫁 9巻感想】の中で私は、四葉は真の花嫁ではないと断定した。
なぜなら当時の彼女は「良い子」だったから、他の姉妹に抜け駆けして、フータローにキスを迫るとは考えられなかったからだ。
その後、中野 四葉、全ての黒幕説を思いつき、「四葉がもし腹黒女だったならば、キスの相手=真花嫁という可能性もある」と発言を修正した。
そして、今週の内容を読む限り、本性を現した四葉ならば、正体が分からないのをいいことに、抜け駆けしてフータローとキスをするというのは……
大いに考えられると言わざるを得ない。
これは一花にとって大きなライヴァルにして好敵手が出て来たぞ……。
事実上、真の花嫁を巡るレースは、一花と四葉の一騎打ちとなったと言えるだろう。
とはいえ、最終的な勝者が一花であるという結論に変わりはない。
根拠はこれまで散々挙げてきたから省略するが、今週またしても一花の勝利を示唆する描写が加わった。
それはもちろん、幼少期のフータローとの会話である。
子供の頃からフータローが最も心を許し、楽しく会話ができた相手は四葉ではなく一花だったのだ。
言うまでもなく、これは夫婦にとって大変に重要な要素だろう。
半日を共に行動しても余所余所しい関係しか築けなかった四葉は、残念ながらフータローの妻には適さない。
四葉の苦悩がここまで描写された以上、私としても心苦しいが、四葉さんにもっと気の合う旦那さんが見つかることを切に願うものである。
【マルオ】
義父と零奈さんって結婚すらしてなかったのか……。
にも関わらず、遺された五つ子を引き取っていたとは。
それだけの財力があるとはいえ立派なものだ。
……前からちょいちょい思ってはいたのだけれど、立場の割に義父に対して図々しいよね、五つ子の皆さん。
彼がいなかったら姉妹バラバラにされていたかもしれないうえに、贅沢な暮らしをさせて貰っているんだから、もうちょっとお義父さんに感謝すべきなんじゃ。