概ね当初想定したエレン・レクイエムに向けて話が進んでる感じ。
第123話『島の悪魔』感想はこちら。
【生贄】
いやね、正直言うと不安だったのよ。
124話を読んだとき、「あれ……? なんか、エレン・レクイエムが本当に来るか雲行きが……」と思ってしまって。
↓の記事で書いたように、私が想定しているエレン・レクイエムは、エレン達がエルディア王国の人々からも敵視されることが前提となる。
しかし、124話の時点ではエレンの行動が比較的好意的に(致し方のないとして)受け入れられている場面ばかりが描かれていた。
焦点を当てられたのがエレンに近い仲間達ばかりだったとはいえ、エルディア王国の国民達も同様の反応を見せていた場合、国内でエレンを悪役に仕立て上げるのは困難になる。
これではエレン・レクイエムは成立しない。
その不安を一気に吹き飛ばしてくれたのが、誰あろう、我らが英雄フロック君である。
彼の圧倒的に憎悪を集める振る舞いによって、ようやくエレン・レクイエムへの確信を持つことができた。
普通に考えて、エレンがフロックにその後のエルディア王国の運営を託すわけがない。
彼が本当に冷酷な男に成り果てていたのだとすれば可能性はあったが、エレンは今も変わらないエレンのままだということは既に判明している。
そう、要するにフロックらイェーガー派は、エレンと共に憎まれ、倒される為の生贄なのである。
【王の帰還】
シャーディス教官やその教え子達の会話を見ても、この先兵団の残党がイェーガー派に反旗を翻す展開になるのは間違いないだろう。
しかしながら、既にザックレー総統やピクシス司令などの兵団指導者は死亡している。
調査兵団の団長に過ぎないハンジさんにはまだそこまでの求心力は無い。
では、いったい誰ならば反イェーガー派をまとめ上げることができるだろうか?
言うまでもなく、エルディア王国の女王であるヒストリアその人である。
エルディア国内の民達からの敬愛を受けており、更には第145代フリッツ王の血を継ぐ人物だ。
ヴィリー・タイバーによって「145代フリッツ王こそがエルディア帝国の支配を終わらせた真の救世の英雄だった」事実が世界に明かされた今、その血を引くヒストリア女王がエレン・イェーガーから世界を救ったとなれば、彼女もまた救世主として世界から称賛されることなるだろう。
動乱後の世界各国との外交においても有利に働くことは間違いない。
マーレ国内での蜂起の場としてヴィリー・タイバーによる演説を狙った事を考えると、どうやらジークは、タイバー家が世界に真実を語ることを事前に掴んでいた節があるし。
【アニ・レオンハート】
アニの復活で頭いっぱいのアルミンに笑った。
満を持して描かれたアニと父親の過去だけど……んー……。
正直なところ、駆け足な印象は否めないかな。
アニの登場自体が久々なのに、言葉でわっと親子の絆を説明されても何とも思えないや。
【その他】
・ピクシス司令もだが、人間だった頃に助けたガビに殺されるナイル師団長の末路が辛い。
・私が見分けられたのはこの2人だけだったけど、他にもいそう。
・男の愚痴をアニに聞かせていたということは、ヒッチはもうマルロの事は吹っ切って新しい相手を見つけられたのかな。
・もし、4年間延々と死んだマルロの事を話し続けてたんだとしたら、さすがに怖い。
・ミカサのマフラーは、彼女が置き去りにするのを見ていたルイーゼが持って行ったんだろうけど、どういう意図なのかな。
【余談】
2か月分も感想を書いていなかったわけだけど、ここまでお読みいただければ解るように、もう何度も書いてる予想を繰り返すくらいしか書く事が思い浮かばなかったからなのよね。
あんまり本筋が進んでいない、繋ぎ回という印象が強くて……いや、これは私の感想の書き方が悪いんだけど。
まあ、というわけでいつにも増して非常に内容の薄い記事になってしまいましたが、今までの考察のまとめってことでどうか一つ。