情報量が多くて咀嚼するのが大変だった。
【扉絵】
まさかこんなに早く(当社比)ドレスローザが再登場するとは。
ただ、主だった面々は聖地マリージョアに行ってるはずだけど、どういう話になるんだろう。
【内通者】
Twitterの方でカン十郎が内通者じゃないかという説は時々聞いていたんだけど、本当に内通者が存在していたとは。
ただなあ。どうもオロチ様が得ている情報が腑に落ちないんだよね。
兎丼が無事という報告を聞いただけであっさりそれを信用しているということは、「兎丼に異変アリ」という情報だけは知らされたものの、詳しい事情を聞いていないことになる。
例えばカン十郎が内通者だとすると、既に多くの囚人が解放され、しかも各地のヤクザを糾合していると知っているはずなのに、それは報告されていない。
一方で、河松はどこに日和姫が隠れたかまでは仲間達にも語っていないのに、その居場所が現在も北の郷であると把握している。
そもそも、カン十郎が内通者ならば今頃光月一派の隠れ家は暴かれて、全員一網打尽されていなければおかしい。
つまり、この「内通者」は、
・光月一派の隠れ家がどこかは知らない。
・兎丼で異変が起きたことまでは知っているが、詳細は把握していない。
・日和様が北の地に隠れている事は知っている。
これ等に事に該当する人物ということになる。
そんな人間、いなくね……?
で、そこで考えてみたんだけれど、もしかしてオロチ様が呟いていた情報って、一人の人間からもたらされた物ではないんじゃないかな。
例えば、兎丼に異変があったという報告は、鎌ぞうことキラーが密告したとか。
彼はすっかり心が折れているようなので、自分達の無事の為にそれくらいの事をしてもおかしくはない。
(……ただ、キラーが脱獄していることは知っているなら、「何だ誤報か」で済ませてるのはおかしいから、これも違うかも)。
もう一つの集合地点が刃武港から常影港に変更された事は、あの紙さえ入手すればオロチ様にも一目で解るはずだから、特に内通者は関係ないかもしれない。
そして、残る日和様の生存と居所についてだが、これはもしかすると、日和様自身と狂死郎が漏らしたのではないだろうか。
狂死郎が自身の手下を使って突き止めたと言えば、オロチ様も信じるだろう。
つまり、日和様が一人残ったのは、自身を囮にする為と考えられる。
彼女にオロチ様の目が向けば、決起から注意を逸らすことができるし、兵力も割ける。
小紫の死を偽装した時点で、日和様と狂死郎が用意しておいた計略だというのが私の予想だ。
これなら、詳しい事情を語らずに河松から離れたことにも筋が通る。
光月家家臣団がこの事を知れば、必ず止めようとするだろうと容易に想像がつくからである。
【名刀】
なるほど、飛徹が編笠村に留まったのはこれが理由だったのか。
編笠村に二振りの刀を隠すと約束したが故に、村が滅びた後も離れられなかったのね。
弟子のお玉も約束が理由だったし、何とも義理堅い師弟である。
天羽々斬と閻魔が大業物21工だと聞いた時は正直言って、「ここに来てまだ最上大業物じゃないんかい!」と思ったけど、よくよく話を聞くと僅か50年前や当代の刀鍛冶の作品だそうで、むしろそんな新しい刀が大業物に数えられている時点で凄い事だと言えるな。
和同一文字や閻魔を作った霜月コウ三郎は、ゾロの師匠であるコウシロウの父親なんだろうけど、飛徹や日和様が知っているということは、和同一文字はまだワノ国にいたときの作品で、それを国外に持ち出したのかな。
あるいは、一目で解るような刀匠の印があるのか。
そういえば、白ひげの愛刀である『むら雲切』という薙刀は、黒刀ではないのに最上大業物に数えられているんだよね。
純粋に刀鍛冶の力量のみで位階を上げた刀ということだから、本当に名刀中の名刀なんだろうな。
白ひげ程の人物が使用していながら成っていない辺り、黒刀の条件は単純な覇気の強さではないということでもあるよね。