ネオ天草のジャンプ感想日記

ジャンプ感想を主に書いています。

ONE PIECE 第970話『おでんvsカイドウ』感想【週刊少年ジャンプ10号】

 内通者はいない。

 雷ぞうのビブルカードに賭けるぜ。

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第969話『バカ殿』の感想はこちら。

neoamakusa.hatenablog.com

【戦闘力】

 おでん公つっよ!

 この男を血塗れにさせたアシュラ童子率いる九里のチンピラ達の格まで上がるような気さえする。

 まあ、航海中におでん公も更に成長していたのだろうし、20年前のカイドウは今ほど圧倒的では無かったのかもしれないけど。

 

【内通者】

 んん~。

 第955話『閻魔』第959話『侍』の感想、及び第959話の補足でも書いた通り、私としては九里光月家家臣団に内通者はおらず、オロチ様は別の方法で情報を得ているんだと考えていた。

 カイドウがわざわざ自分から情報源として「スパイ」を持ち出したということは、どうやら上記の可能性が高くなったようだ。

 本当にスパイがいて、それを明かしても良いと考えているのなら、誰がそのスパイなのかまで語るはず

 

【オロチ様の情報源】

 さて、20年前も現在も光月家の動きがオロチ様に筒抜けである真の理由だが、私はこれは全くバラバラな要因によるものだと予想している。

 

 現在のオロチ様の情報源に関しては上記のリンク先記事を参照して頂くとして、20年前に情報が漏れていたのは、おそらく雷ぞうのビブルカードを握られているからだと考えられる。

 

【ゾウへの襲撃】

 なぜそう考えたのかを説明するには、まずジャックによるゾウへの襲撃事件を思い出して頂く必要がある。

 彼らはモコモ公国の住民に対して、雷ぞうを差し出すよう要求していたわけだが、まずこの要求が出てくる時点でおかしいのだ。

 

 百獣海賊団は確かに、ワノ国から侍の一団が国外へと逃亡する姿を確認している。

 しかしながら、雷ぞうだけがゾウに辿り着いたのはあくまでも偶然によるものであり、ジャック達が「雷ぞうだけ」を探していたのはおかしい

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 しかも、彼らは雷ぞうがモコモ公国に匿われている事に対して確証を持っていなかった

 仮に、錦えもんやカン十郎が内通者だった場合、雷ぞうがゾウにいる事を確信していたはずであり、捜索を途中で放棄したりはしないだろう。

 

 つまり、百獣海賊団は「雷ぞうがゾウにいる可能性を掴みながら、それが事実かどうかに自信が無かった」ことになる。

 その状況に説明を付けられるのが、雷ぞうのビブルカードというわけだ。

 

【雷ぞうのビブルカード】

 25、6年前の光月家家臣団による花の都への襲撃と、20年前のおでん公率いる決起。

 これらのいずれにも雷ぞうは参加している。

 ビブルカードの激しい動きを見て、オロチ様は雷ぞう、そして光月家が他郷へと移動している事を察知したのだ。

 

 だが、雷ぞうのビブルカードは、おトキ様が未来へと彼らを飛ばした事で突如として沈黙した。

 そして、それが20年の時を経て、再び動き出した訳である。

 

 さて、死んだはずの人間のビブルカードがなぜか焼失せずに残り続け、おトキ様が遺した予言通りの20年後に動き出した。

 それまで妄言として片付けて来た予言に説得力が生まれるだろうし、ジャックが直々にビブルカードの指し示す先へと追いかけるのは当然のことだ。

 

 だが、確信は無い。

 800年間、おトキ様が独占していた以上、「時間移動」など現代人にとってはあり得ない事象なのだ。

 いくらビブルカードが異変を起こしていたからといって、おいそれと「雷ぞうが未来へと飛んだ」などという荒唐無稽な話を信じることが出来るはずが無い。

 だからこそ、未だに赤鞘九人男の復活について、百獣海賊団は半信半疑の状態だったわけだ。

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【内通者はいない】

 上記の事から、内通者はいないと断言できる。

 もし、赤鞘九人男の中にに内通者がいたとすれば、百獣海賊団はもっと確信を持って立ち回る事ができたはず。

 そうしない以上、彼らの情報源は、「可能性はあるが、いまいち信じ難いもの」なのだろう。

 

 それ故、オロチ様は部下や百獣海賊団にも赤鞘九人男の復活を信じさせることが出来ず、真意を説明できぬまま、権力を使って動かすだけで終わっているのだ。

 

【人心】

 なるほど、福ロクジュ率いるお庭番衆もすぐにオロチ様に鞍替えした訳では無く、彼の帰国から5年間はまだ光月家の忠義を捨てていなかったのか……。

 もしかすると、今後、モモの助の主君としての器を見た福ロクジュが、再び味方につく展開もあるかもなあ。

 

 おでん公達の処刑が決まった時点ではほとんどの侍、民草が彼らを見放しているようだけど、20年後の現在には光月家に懸ける者も数多いので、おそらく処刑の前におでん公が本来の偉大な姿をワノ国中に見せつける何かが起きるのだろう。

 

 赤鞘九人男が処刑から免れ、オロチ様が今でも劣等感を抱き続ける何かが。

 

【その他】

・ローの話だと、もっとイカレて話の通じない奴というイメージだったけど、案外冷静な男だな、カイドウも。

・いやまあ、実際にドフラミンゴは焦っていたから、弁明や釈明を受け付けないのは間違いないんだろうけど。

・基本的に話は通じないけど、妙に冷静な判断もできるという、厄介な性質か。

 

・しのぶちゃん、改めて一体なぜあんな姿に……。

・やはり20年間の劣悪な生活環境が原因か。

・そういや、錦えもんの妹分って話だったけど、幼い頃から城に仕えたくノ一とチンピラがどう知り合ったの……?

・おでん公は幼少期以来会っていなかったようだから、彼の航海中に交流を持っていたのかな。

 

・カイドウは現在よりは若々しいな。

・彼は人間ではない事が示唆されているけど、年をとるなら生物ではあるのかな。