結論から言えば、私は「知っている」と考えている。
第957話感想はこちら。
さて、先週の時点では読者の間で意見の別れた「海軍機密特殊部隊SWORD」は誰の指示で動いているのか? という問題だが、第957話を見る限り、サカズキ元帥の指揮下にあると見て間違いないだろう。
海軍に「カイドウとビッグマムが手を組む」という情報が入っていることがその証拠だ。
この情報は明らかにドレークから(コビーを経て?)齎されたものだが、仮に赤犬を通さずに報告があったとすれば、「一体どういう経路でこの情報は入手できたのか?」を彼が疑問に思わぬはずがない。
己の知らない所でワノ国に潜入した海兵がいることにも勘づくだろう。
当然、怒り心頭になるはずだが、赤犬にその様子は無い。
つまり、サカズキ元帥は海軍本部機密特殊部隊『SWORD』の存在と、ドレークがワノ国に潜入していることを事前に把握していたことになる。
無論、元々はセンゴクの指示により海賊として活動することになったのだろうが、元帥交代の際にサカズキに引き継がれたのだろう。
だとすれば、赤犬が黄猿に言った「未知の兵力」とは、海軍を動かさない為の方便であり、実際には現在のワノ国の情報を正確に知っていたはずだ。
即ち、海軍機密特殊部隊『SWORD』とは、大将にすらその存在が明かされていない元帥直属の部隊なのだろう。
センゴクの反応からもそれが伺える。
ブランニューがカイドウとビッグマムが手を組むと言った時の「う~む……」という反応、明らかについ今しがた聞かされたばかりという時のものだ。
また、「関与する気はない」と言明している男が、サカズキに黙って機密部隊を持ち、それを勝手に動かしているというのではあまりに不義理だ。
少なくとも、SWORDがセンゴクの指示で動いているとは考え難い。
「海軍本部」機密特殊部隊である以上、元帥を飛び越えて全軍総帥のコングが指揮している線も無いだろうし、ドレークらが独自の判断で動いているとなれば、それはもはや軍の体すら為していない。
あり得ない話だ。
やはり、SWORDとは海軍本部元帥直属の機密特殊部隊であり、当時元帥だったセンゴクの命でドレークはワノ国へと潜入。
今ではサカズキがその指揮を受け継いだと見るのが自然だろう。
さて、ここで気になるのが第956話でコビーが言っていた「当初の予定通り軍は動かないはず」という台詞。
この『当初』とはいつのことを指しているのだろうか。
例えばビッグマムがワノ国に向かった際にサカズキ元帥が下した「ワノ国には不干渉」との方針を指しているとも解釈できるが、もっと前から「予定」されていたとも考えられる。
つまり、ルフィが来る前からドレーク及びSWORDはワノ国で何らかの「陰謀」を行おうとしており、その陰謀に際して海軍は動かさないと最初から決めてあったという可能性もあるわけだ。
ドフラミンゴが失脚したことでワノ国の状況も大きく変わっていた。
単なる潜入ではなく、何らかの工作活動をワノ国で行う好機だと、ドレークやサカズキ元帥が考えたとしても不思議ではない。