時系列は……時系列はどうなってるんだ。
前回の感想はこちら。
【アスタロト陛下との繋がり】
この時点で既にアスタロト陛下と懇意だったのか。
一体いつから繋がってたんだろう。
ソロモンが「本」を使って魔法則に精通していった結果、アスタロト陛下から一目置かれて親密になっていったとも考えられるけど、モーゼもまた司神の力を流用していたようだから、父王の時代から既に悪魔と交流があった可能性もあるよね。
この時点でアスタロト陛下の自我がソロモンによって「解放」されていたのかどうかも気になるところだなあ。
どうもまだソロモンは「本」を読んでいる途中のようで、その程度の存在級位では君主魔王の自我解放なんて到底出来なさそうではあるよね(アスが牧頭をしていた時代のピュアにも劣るってことだし)。
アスタロト陛下もこの時はただ単純にソロモンと交流があっただけで、未だルキフグ大主陛下に自我の礎を置いていたのかもしれない。
【サタナキア陛下の目的】
先週の時点ではてっきりサタナキア陛下が誘惑したのはモーゼかと思ったんだけど、違ったな。
とはいえ、扉絵に少年期モーゼと陛下が描かれている時点で、ソロモンだけでなくモーゼの方にも手を出していたのは間違いないんだろうけど。
サタナキア陛下がソロモンに接近した目的は、当然ながら帝王に資する事だったはず。
帝王の存在級位が高まり過ぎて原典落ちしかけたのはソロモンの原典落ち後のことだと思われるので、この時点での帝王の利益と言えば「寿命による破滅の回避」であろう。
『帝王の塔』の感想などでも触れたように、衰亡を回避できる「真の不老不死の肉体」を得る為の「道具」を発見したものの、悪魔達ではそれを「起動」できなかったんじゃないかな。
「たましい」を持った人間だけが「起動」できる物だった為に、ソロモンに使わせようとしている、と。
【顛末】
ソロモンはその「道具」を使って万能の力を得て、アスタロト陛下の自我解放や司神降臨のような数々の奇跡を成し遂げるも、やがて原典へと落ちて行った。
そして、ソロモンが遺していった「道具」を奪った帝王は、ようやく「真の不老不死の肉体」を実現させるが、何らかの事情で存在級位の上昇が制御できなくなってしまった、と考えれば筋は通ると思う。
後にすっかり老いさらばえたソロモンが魔王達を弄ぶようになったのも、全ては帝王が永遠の命を手にしようとした結果だということになるので、何とも酷い話ではあるけど。
【仲が悪い?】
そういや、アスタロト陛下の名前を聞いたサタナキア陛下が「ピクッ」という反応を見せたのは何でだろう。
アスタロト陛下の名前を聞くのも嫌な程に仲が悪いとか?
そうでなければ、アスタロト陛下がソロモンの所に頻繁に訪れているのを把握していなかったのかもしれない。