おそらく、千年前まではルナーリア族の所有物だったんじゃないかな。
※以下、第1117話までのネタバレ注意
【海面上昇】
インペルダウン編をなんとなく読み返している中で、空白の100年の間に海面が200メートル上昇したということは、インペルダウンもかつては地上に存在した建造物だったことに気が付いた。
インペルダウンの外壁には、海中においては全く不要としか思えない胸壁がついているが、これも元来は地上での防衛用だったとすれば納得がいく。
空白の100年で世界が沈む前のインペルダウンは、地上に聳え立つ堅牢かつ巨大な高塔だったのである。
【監獄塔】
800年以上前のインペルダウンの用途は定かではないが、内部の構造を見る限り、おそらく当時から監獄として使われていたのではないかと思われる。
海底監獄ではなく、監獄塔と言えるだろう。
レベル3に古代文字らしきものが書かれていることについては前々から色々と考察されていたが、結論としては「インペルダウンはかつてジョイボーイの祖国の所有物だった」ということなりそうだ。
巨大な王国が使っていた監獄塔を連合国が接収し、海面上昇した世界において海底監獄として再利用したわけだ。
【最上階の出入り口】
インペルダウンの出入り口は最上階にある。
現在のように最上階より下が海に沈んでいる状況ならば合理的でも、もし、千年前までのインペルダウンが地上に聳えていたとすると、これは筋が通らないと思われるかもしれない。
だが、最上階に出入口があった事実こそ、千年前からインペルダウンが監獄だったと考える最大の理由なのだ。
私は、高度な文明を誇った「巨大な王国」、即ちジョイボーイの祖国はルナーリア族たちの「神の国」と同一だと予想している。
そして、ルナーリア族はその羽で空を飛ぶことができる。
つまり、監獄塔インペルダウンを所有していたルナーリア族たちは、飛行することで塔の最上階と地上を出入りしていたのだろう。
おそらくは、当時のインペルダウンに投獄されていたのは他人種が多かったのではなかろうか。
彼らは当然、ルナーリア族のように飛ぶことはできない。
脱獄しようと仮に最上階の出口まで逃げられたとしても、そこから地上に降りる術が無いのである(よほどの強者は別だろうが)。
「神」と呼ばれたルナーリア族たちが、自分達に逆らった羽の無い劣等種を幽閉する大監獄。
それこそが、空白の100年以前のインペルダウンの正体と考える。