ネオ天草のジャンプ感想日記

ジャンプ感想を主に書いています。

逆転検事2の感想というか思い出

 逆転裁判6の発売も近いので、逆転検事2をなるべくネタバレしないようにひたすら褒める記事。
 
 逆転裁判5 総評では「二の足を踏んでしまう」なんて書いたけど、結局発売日に買っちゃいそうだ。

※以下、ネタバレ無し
【シナリオ】
 一見、無関係に思えた各章の事件が実は……、というよくある構成なのだが、これが実に上手い。
 いたるところに伏線が散りばめられ、その回収の仕方も無理が少なく、この手のシナリオの中では抜群の完成度を誇る。
 
 ストーリーだけに焦点を当てれば、逆転裁判シリーズでは一番面白いのはもちろんのこと、私がこれまでプレイしてきたあらゆるゲームの中でも最高のシナリオだったと思う(まあ、ゲーマーではないのでお世辞にもプレイしたゲームの数は多くないのだが)。

【キャラクター】
 前作のライバルキャラだったロウ捜査官は、はっきり言って無茶苦茶な推理をゴリ押ししてくる場合が多く、ライバルとしてあまり機能していなかったのだが、逆検2のライバルである水鏡裁判官はかなり手強かった。
 御剣の引き立て役を一柳 弓彦が担っていたこともあって、格が落ちることのない歴代でも最強のライバルと言っても過言ではないだろう。

 その一柳検事にも破格の見せ場が用意されており、御剣・狩魔 冥・ゴドーに勝るとも劣らない魅力的なキャラクターとして描かれている。

 逆転検事では3話からの登場でいまいち印象が薄かった美雲ちゃんも、今作ではきちんと1話から登場し、真宵ちゃんを彷彿とさせる程の面目躍如のヒロインっぷりを見せてくれたのも嬉しい。
 
 そして、何よりも、有能なイトノコギリ刑事が見られるのは逆転検事2だけ。
 逆転裁判ファンであれば、御剣とイトノコ刑事との固い絆に必ず感動するはずだ。

【音楽】
 逆転検事2の曲と言えば、何といっても「追及」だろう。
 ヤクルトスワローズの応援にも使われているこの曲を聞けば、一気にテンションはMAXとなる。

 原点にして頂点である逆転裁判1の追求ももちろん名曲なのだが、それとはまた違った方向性で、犯人を追い詰めるプレイヤーの精神を昂らせてくれる。
 
 水鏡裁判官、ラスボス、そして一柳検事の専用曲を筆頭に、それ以外のBGMも耳に残る素晴らしいものばかり。
 クリアした後にはきっと、何度もリピートして聞きたくなってしまうこと請け合いだ。

【真犯人】
 今作の犯人達の濃さといったら尋常ではない。
 これまでの逆転シリーズでは、チュートリアルである1話の犯人は比較的あっさりと倒されることが多かったのだが、今作の犯人はとんでもなく手強い。

 キャラの濃さだけで言えば、逆転裁判3逆転裁判4の1話の犯人達も相当なものだったが、彼らの犯行自体は場当たり的で、あまり頭の良い印象は無い。
 
 対してこちらの犯人は計画的、かつ想定外の事態にも機転を利かせて対処し、御剣を終始翻弄する。
 チュートリアルの犯人とは思えない程の頭脳派だ(外見からはとてもそうは思えないが)。

 1話以外の真犯人達も、当然強烈なキャラクターばかりである。

 逆転検事2の犯人達の特徴として、総じて「クズ アンド クズ」ということが挙げられるだろう。
 まさに「吐き気を催す邪悪」と言うべき、自己中心的な腐れ外道が揃っている。
 もし、逆転裁判シリーズのクズランキングを作ったら、おそらく逆転検事2のキャラクターが上位を占めるに違いない。

 だからこそ、彼らを打ち倒したとき、プレイヤーは最高のカタルシスを得られる。

 極悪非道な犯人達を、御剣の推理で追い詰める。
 その爽快感を味わいたければ、今すぐ逆転検事2を買って、プレイしてみてほしい。


 ……もっとも、その前に逆転裁判1~3+逆転検事をプレイしないと、最大限に楽しむことはできないのだが。
 このハードルの高さが、逆転検事2を人に勧めにくい理由なんだよなあ。