改めてビッグマム海賊団との和解説を主張する【ONE PIECE考察】
ONE PIECE 第901話『死んでも死ぬなよ!!!』感想【週刊少年ジャンプ20号】はこちら
※プリンちゃんの件でちょっと追記。
※以下、ネタバレ注意
いやどうすんのこれ……? ひ、人質の問題は……?
ビッグマム海賊団視点からだけなら、確かに解決は比較的容易なんだよね。
プリンちゃんが「ウェディングケーキを作ったのは本当はサンジだ」と告白してしまえば良い。
そうなれば(食いわずらいの自覚がない当人はともかく)ビッグマム海賊団の面々はマムがサンジのケーキを求めて再び暴走した場合を恐れ、サンジの協力を得る為にゼフ達に手は出せなくなる。
他のクルーの身内が見せしめの為に殺される恐れはあるが、それでサンジの怒りを買い、ゼフを犠牲にする覚悟で協力を断られるリスクを考慮すれば、まずあり得ない事態だろう(カタクリさんも庇ってくれるだろうし)。
問題は、麦わらの一味の側の行動である。
仮にビッグマム海賊団の間で上記のような結論が下されたとしても、ルフィ達には知りようがない。
ゼフ達に危害が加えられる恐れがある以上、東の海にとんぼ返りし、バラティエやその他の身内を守らねばならないのだ。
では今から東の海帰還編が始まるのか?
あり得ない。
そんなことをしていては、今年中にワノ国に辿り着くなど、夢のまた夢だ。
全く分からん。尾田先生はどう収拾をつけるつもりなんだろう。
まあ、ジェルマ66とタイヨウの海賊団の安否にしろ、プリンちゃんの第三の目にしろ、マムの過去にしろ全く回収されていないから、近いうち(作中時間での近いうち)にまたビッグマム海賊団と絡むことは確実だし、その時にこそ和解するとは今でも思ってるんだけど……それはそれとして、当面の人質の問題がなあ。
【シャーロット・プリン】
あ、そっち……。
キスしたにしてはサンジが落ち着きすぎてたので、てっきりミスリードだとばかり。
いや、前にも書いたように、「サンジから自分に関する記憶を全て奪ったのではないか」という予想に対しては、「サンジはプリンの想いに気が付いていないのだから、記憶を奪う意味がない」と反論してたんだけれど、「キスしたうえで、その記憶だけ奪う」という可能性は、何故か全く考えていなかった。
このまま終わっても綺麗な形ではあるのだが、前述のようにプリンちゃんに関しては肝心の設定がまだ回収されていないので、ビッグマム海賊団と麦わらの一味が和解する際に、サンジと想いを伝えあうんじゃないかな。
サンジが振ったとか、あるいはプリンちゃん自身がサンジの夢の邪魔をしないために身を引いたとかならともかく、今の彼女は明らかに「自分なんかがサンジに相応しいはずがない」という怯えから、正直になれずに逃げてるだけだしなあ。
切なくも綺麗なようでいて、ワンピースという作品にはそぐわないネガティブな別れなんだよね。
ここからプリンちゃんが一人で前向きに歩き出せるとは思えない。
ここからプリンちゃんが一人で前向きに歩き出せるとは思えない。
今回はサンジとプリンちゃんとの関係の結末なのではなく、単なる過程に過ぎないんだと思う。
【シャーロット・カタクリ】
いやはや、迷いの森で登場した時には、まさかブリュレさんがこんな良いキャラになるとは夢にも思わなかった。
36女フランペちゃんとファンクラブ会員の醜悪さを見ているだけに、余計に心に沁みる一幕だった(50歳近いオジサンとオバサンのやり取りだということを頭から振り払えば)。
カタクリさんは今後は完璧を演じることを止めて生活するようになるのかな。
上の世代の兄弟たちは口裂けのことを知ってるから、フランペ達がいくら騒いだところで、大して影響はないだろうし(逆に評判を落とすだろう)。
それにしても、カタクリさんが口裂けを隠す理由もプリンちゃんのように劣等感からくるものだろうと勝手に思い込んでいたので、実際には本人は全く気にしておらず、家族を守るため誰にも舐められないようにする為だったのが意表を突かれたというか、改めてカタクリという男の強靭さと度量を見せつけられて震えたなあ。
【その他】
・あんまり穿った見方をするのは良くないんだろうけど、これまでのワンピースという作品を考えても、ペドロは普通に生きていると思う。
・ニトロとラビヤンはプリンが泣いてたら一緒に悲しい表情をするくらい彼女のことが好きなのね。
・お兄さんらしく弟を思いやるペロスペローと、カタクリ兄ちゃんが大好きなダイフクとオーブンにほっこり。
・それにしてもダイフク兄さん、普通の子供だな……。
・珍しく冷や汗をかくイチジと、ジェルマの滅亡を前に静かに微笑むレイジュさんが何とも言えない……。
・そして妙に澄んだ目をしてるジャッジに笑った。
・ジェルマ300年の野望は潰えたと諦めてるようだし、この人も今ようやくジェルマ帝国の呪縛から解放されたのかもしれないな。