コゼットちゃんをこんな目に遭わせた連中を、尾田先生がお咎めなしで済ませるわけがないんですよね。
ONE PIECE 第882話『四皇の想定外』感想【週刊少年ジャンプ47号】
※以下、ネタバレ注意
882話にて、ビッグマム海賊団から情報を得たイチジは、艦を出すよう指示した。
これがトットランドからの逃亡を意味しているとは考えにくい。
では、ジェルマ(というかイチジ)の目的は果たして何であろうか。
ベッジとシーザーが空に逃れるまで護衛するというジャッジの約定は既に果たしているのだから、これ以上彼らが麦わらの一味達に協力してくれるとは思えない。
やはりジェルマ66は、ケーキ作りの妨害を企図しているのではないか。
ニジがシャーロット・ヌストリテさんの名を知っていたということは、失神させる前に情報を吐かせたことを意味する。
だとすれば、ビッグマムが「食いわずらい」で暴走状態にあること、それを収めるために現在カカオ島でケーキが作られていることまで聞き出していたとしても不思議ではない。
マムをこのまま暴走させ、トットランド及びビッグマム海賊団を自滅させられれば、この後、確実に起こるであろうジェルマへの報復の危険性を大幅に減らすことができる。
イチジが逃亡ではなくケーキ作りの阻止という選択をするのは、ジェルマの未来を考えれば、むしろ必然と言えるのだ。
サンジがケーキ作りに加担していることまでは、当然シャーロット兄弟からは聞き出せていないから、レイジュさんにしても今のところはこの方針に反対はしないはず。
彼女はジェルマ王国が滅ぶべきだと考えているとはいえ、ビッグマム海賊団の自滅はもちろん、カカオ島で待ち受けるビッグマム海賊団とジェルマ66をぶつけるだけでも、麦わらの一味を助けることに繋がるからだ。
というわけで、カカオ島でのケーキ作りの妨害に現れたジェルマ66とサンジが相対し、そこで兄弟との決着をつける展開になると予想しておく。
有り体に言うと、
ヴィンスモーク兄弟がケーキ作りを妨害するためカカオ島を襲撃。
↓
サンジが手伝っていることを知り、レイジュさんがジェルマを離反。
↓
3兄弟とサンジ達が対決。
↓
プリンちゃんが兄弟に撃たれてサンジぶちギレ。
おそらく、こんな流れになるだろう。
ビッグマムが他の島に寄り道をしてカカオ島に遅れて到着する展開にしたのも、サンジ達とジェルマが戦う時間を作りたかったからではないか。
ベッジとシーザーを空へと逃がすためにビッグマムと戦うことを引き受けたヴィンスモーク家に対して、サンジは「あいつらなりのケジメだ」と語った。
だが、これはあくまでもジャッジが主導したケジメであり、兄弟達はいつものように父の命令に従っただけしかない。
『訣別』にしてもジャッジとサンジは互いの折り合いをつけたものの、兄弟達とサンジは一言も口をきいていないままだ。
「ヴィンスモーク兄弟は悪くない、悪いのはジャッジだ」という理屈は通るのかで書いたように、物語的にジャッジは既に落とし前をつけたと言えるが、息子たちはまだその非道の報いを受けたとは言い難い。
第880話の感想で書いたことだが、プリンちゃんとの絆を深め、イチジ・ニジ・ヨンジをぶっ飛ばすことで落とし前をつけさせ、更にはホールケーキアイランド編において未だ戦闘面での見せ場の無かったサンジに活躍の機会を与える。
まさに一石三鳥のイベント。これを見逃す手はないはずだ。