ネオ天草のジャンプ胎界主ブログ

ジャンプ感想を主に書いています。

1周回ってコイツやっぱ本物のシャンクスなんじゃね?【ONE PIECE 第1134話『フクロウの図書館』】

 ミスリードに見せかけたミスリードなのかもしれない。

 

【シャンクスの兄弟】

 今週ラストで登場したシャンクスのような人物。
 ジャンフェスで公開されたチョイ見せで、誰かが魔法陣ワープしたことは分かっていたが、てっきり五老星だと思い込んでいたから、まさかの人物で驚いた。

 しかし、その後は「ああ、この男はシャンクスの兄弟だな」という妙な納得感があった。

 ゴッドバレーの回想でのガーリング聖の台詞から、シャンクスに兄姉がいるのは分かっていた。

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 その人物は天竜人として育ち、神の騎士団に入ったことだろう。

 だから、(イム様の能力によって恵与されたと思われる)魔法陣ワープは神の騎士団の団員にも使えるのだと、そう考えた。

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 先日、休載中にジャンプに載った質問コーナーでも、ガーリング聖の強さには理由があると尾田先生は回答していた。
 おそらくイム様の能力によって、五老星や神の騎士団の構成員は強化を受けているのだろう。

 

【レヴェリー中の「シャンクス」】

 一方、レヴェリー開催中に五老星と会談した「シャンクス」。

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 事こうなると、この人物もシャンクスではなく、彼の兄弟だったのでは? という声が当然出て来る。

 しかしながら、私はこの人物はシャンクス自身だと考えている。

 五老星は彼に対して「わざわざここまで」と語りかけていた。

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 彼らが執務する「権力の間」は、天竜人たちの居住区である「神々の地」に隣接したパンゲア城の一室である。
 天竜人がパンゲア城に登城することを「わざわざ」とは言うまい。

 聖地マリージョアが革命軍やくまの襲撃に遭った際も神の騎士団は出てこなかったから、騎士団員は聖地に常駐していない可能性はあるが、それにしてもマリージョアが彼らのホームであることには変わりない。
 いずれにせよ、不自然な台詞となってしまう。

 また、もしこの人物が正真正銘の天竜人であるシャンクスの兄弟なのだとしたら、「レヴェリー中は政治に関わるべきではない立場」というのもおかしな話だ。

 五老星と話しているこの人物は「天竜人ながらも海賊という立場であり、普段は聖地から遠く離れた海にいる」シャンクスだと考えるのが自然である。

 

【つーかどっちもシャンクスでは?】

 ここまでが昨晩ジャンプを読んだ時点での思考だったのだが、一晩あけて改めて読み返してみると、今週のラストに魔法陣ワープしてきた人物もやっぱりシャンクスなんじゃないかと思えてきた。

 いやだって、いくら双子の兄弟だったとしても、無精ヒゲまでこんな似せることないでしょ。

 第一、せっかくのシャンクスの兄弟という超美味しいキャラなのに、顔も髪型もヒゲまで全く同じって、尾田先生がそんな適当なキャラデザするかね?

 とはいえ、左目の傷をわざわざ隠した角度で描いてる辺り、尾田先生が読者にそう思い込ませようとしているのは間違いない。

 つまりこれは、「シャンクスが世界政府の手先と見せかけて、実はシャンクスの双子の兄弟」ミスリードに見せかけた、「本当にシャンクス本人でーす」という二重のミスリードなわけだ。

 考察などしない少年読者は真正面から「シャンクスがイム様の走狗だった!」事実に衝撃を受け、考察を拗らせた我々のような読者は「シャンクスの兄弟だあああああ!!」とまんまと騒ぎ立てる仕組みなのである。

 シャンクスが聖地マリージョアに移動したのも、魔法陣ワープを使用してのものだろう。

 

【魔法陣ワープの仕込み】

 これがシャンクス本人である根拠は他にもあり、そもそも五老星を見る限り魔法陣ワープは「どこでも好きな場所に行ける」便利な能力ではない。

 五老星は既にエッグヘッドに上陸していたサターン聖に「呼ばれる」ことで、聖地マリージョアから移動した。

 サターン聖が近海に浮かぶ艦からエッグヘッドに上陸する際には、そのように誰かから呼ばれた描写は無かったから、おそらく眼前ではない長距離をワープするには条件を満たす必要があるのだ。

 その条件の一つが上記のような「既に現地にいるイム様の眷属から呼ばれる」ことだと考えられるが、他にも「あらかじめ魔法陣を設置しておく」ことでワープできるとすればどうだろう。

 何が言いたいかというと、シャンクスは同行している包帯姿の神の騎士団員をエルバフの中枢に密かに侵入させる為に、「赤髪海賊団」として先にエルバフを訪れたのではないか。
 その際、あの廃城に魔法陣を用意しておいたのである。

 

【潜入任務】

 エルバフは海軍高官を輩出するなど、世界政府加盟国ではない独立国ながら、現在は世界政府と友好関係にある。
 政府としても、最強国と呼ばれるエルバフと対立することは絶対に避けたいのが本音だろう。
 強大な戦力と争うことになるだけでなく、海軍高官の離反まで招きかけないからだ。

 だからこそ、エルバフの巨人族から信頼を得ているシャンクスが動く必要があった。
 潜入したのがたった2人なのも、事を荒立てたくない政府の意向の表れだろう。

 サイファーポールにも任せられない重要な何かを、シャンクスと包帯の人物はエルバフで密かに果たそうと忍び込んだわけである。