最終的に結局そんな気がしてきた。
※1105話までのネタバレ注意
【38年前の神の騎士団】
1096話のゴッドバレー事件の際に描かれた神の騎士団と思しき面々。
最初にここを読んだ時に感じたのが、「何でわざわざこの人達を描いたんだろう?」という疑問だった。
ガーリング聖がそうであるように、現代では彼らは既に70歳、下手すれば80歳近いジジババとなっている。
当然、容姿も全く変わっているだろうし、何より現代の神の騎士団の主力は若い世代に移っているわけで、この時点でのキャラデザをわざわざ考えて描く意味は薄いように思える。
しかしながら、尾田先生がこうして描いているということは、彼らには何かしら重要な役割があるはずだ。
などと考えていてふと思ったのだが、この人達がサターン聖の後任の五老星候補として再登場するんじゃないだろうか。
現在の面子を見ても、五老星が経験豊富な老人から選出されているのは明らかだ(ピーター聖は比較的若い頃に五老星となったようだが)。
唐突に出てきた印象を読者に与えない為に、わざわざ若かりし頃のキャラデザを設定してまで、1096話に登場させておいたとすれば筋が通る。
【でも選ばれなさそう】
と、彼らの中から新たな科学防衛武神が選出された結果、海軍に混乱が起きるのではと考えて書いたのが前の記事だったのだが……
本当にコイツ等が五老星に選ばれるなんて、あり得るだろうか……? と段々思えてきた。
例えば、ガーリング聖はあからさまに魚人族に対して憎悪と差別心を抱いている。
だが、現在の五老星は他種族との融和を推進する立場だ。
他の神の騎士団上層部も似たり寄ったりの価値観だとすれば、彼らを五老星の座に据えれば、「閣内不一致」を起こしかねない。
ガーリング聖ら神の騎士団の候補者よりも相応しい天竜人がいれば、そちらを選ぶのではないだろうか。
その天竜人こそ、シャンクスである。
【シャンクスと五老星】
第907話にて五老星(ウォーキュリー聖?)はシャンクスに対して「今はレヴェリー。立場上、君は政治に関わるべきではないぞ」と忠告しているが、裏を返せばこれは、平時であればシャンクスが政治に関わる場合もあることになる。
政治の実権を五老星が独占し、一般天竜人が政から排除されている中で、極めて異例だ。
それだけシャンクスの政治的手腕が五老星から評価されているのだろう。
腐敗した天竜人から距離を置き、下界の常識も知り尽くしている上に、普段から政治に関与し、更には海軍大将にも負けずとも劣らない実力を持った人物。
新たな科学防衛武神としてこれほど相応しい天竜人はいない。
しかも、シャンクスとの協力関係を公にすれば、赤髪海賊団という強大な組織までもが世界政府の戦力として使えるようになる。
通常時なら一度は海賊の汚名を着た人間を天竜人と公表し、五老星に据えるなどという政府の権威を傷つけかねない選択は避けるだろうが、サターン聖の突然の死や、度重なる争乱に海軍が兵力不足に陥っている現在の政府からすれば、実に魅力的な手段でもあるはずだ。
【天竜人内の不和】
だが、今の今までただの海賊とされてきた男が突然、自分達の上位者となるなど、神の騎士団の五老星候補者たちは勿論、一般天竜人も納得はしないだろう。
もし、シャンクスが五老星となった場合には、彼らと他の天竜人達との対立が深まっていくことになるのかもしれない。
以前から私はシャンクスは誰かがワンピースを見つけることを防ごうとしていると考えてきたのだが、他の天竜人との政争に打ち勝ったシャンクスが、世界政府を率いてルフィ達の前に立ち塞がることになるとすれば、かなり面白い展開になりそうだ。