超々々々々々久々に東京喰種が面白かった(最後の1ページがだけど)ので、とりあえずその感想だけ。
週刊ヤングジャンプ11号(2017年)感想
※以下、ネタバレ注意
【東京喰種:re】
第112話 栖救
「平和のために」か。
無印終盤の「あんてぃく」攻防戦でも、和修吉時局長が「ピースが、崩れる……?」と心の声で言っていたし、“V”の構成員には「自分達が平和を維持している」という意識がありそうだなあ。
この手の秩序を守ることを目的にしている敵組織は好みだから(『ゼットマン』のエボルとか。最後の方はアレだけど)、それだけになぜ旧多なんかに従って、ピエロと手を組んでまで騒ぎを起こしているのかさっぱり伝わってこないのが残念。
まあでも、「旧多のガキ」呼ばわりしてる(久々に芥子さんが出てきたけど、彼はたしか旧多のことを「二福」と呼んでいたはずなので、この台詞を言ったのは別人?)から、別に彼のことを“V”の首領として認めてるわけじゃないのかな。
CCGの構成員として表の世界にいた彼を便宜上担ぎ上げているだけで、実際に組織を統括する立場にはないのかもしれない。
芥子達は半グールのくせにどうも喰種のことを見下しているようだが、彼らがクーデターを起こして和修本家を皆殺しにしたのはその辺りが理由だろうか。
“V”の半グール達が自分達を人間と規定し、喰種を抑制することで平和を維持していることに誇りを持っているとしたら、純粋な喰種である本家に支配されている状況をよしとしなかったとしてもおかしくない。
芥子さんはいつから旧多と手を組んでクーデターを企てていたんだろう。
金木の監視を旧多に命じていたときには既に協力関係にあったのかな。
そう言えば、功善こと芳村店長は純粋な喰種のはずだけれど、彼は“V”の中でどういう立場にいたのだろうか。
旧多の説明によれば、“V”は「和修本家の純粋な喰種」と「雑用の半グール」、そしてリゼのような「和修本家の子を産むための純粋な喰種」で構成されていたはず。
若い頃の芳村店長の描写は、和修本家のような上層部に属しているようには見えなかったし、となると「本家の子を産む母体を輩出する喰種一族」の出自という可能性が一番高いかな。
必要とされるのは女性だけとはいえ、当然ながら男性の喰種も生まれるはずだから、女は本家に嫁ぎ、男は戦闘員として“V”で働くという仕組みと考えれば筋が通る。
旧多が“V”を乗っ取ったときには心底ガッカリしたものだが、私が無印の頃から期待していた通りの“V”らしさを持ったキャラがまだいることが分かり、底辺まで落ちていたこの作品への関心がまた一気に蘇ってきた。
というか、旧多とピエロ(と扱いの悪い亜門さん)の影が薄いとこんなに面白くなるんだな……。
願わくば芥子さん等が旧多もピエロも倒してラスボスになる展開に期待したくなるが、さすがにそれは望み薄か。
あ、クィンクスの人達はまあ何というか、六月さんが死んで残りの皆で仲良く暮らすハッピーエンドになれば良いんじゃないかな。