週刊少年ジャンプ21・22号 感想で書き忘れていた話。
※以下、ネタバレ注意
以前、ドフラミンゴの「若様」という敬称とカイドウとの関係という記事の中で、「シーザーの拉致でも動かなかったジャックが、わざわざドフラミンゴを救出しに行ったということは、百獣海賊団にとってドフラミンゴはただの取引相手以上の重要な人物なのでは?」という趣旨のことを書いたのだが、今回の話を読む限り、単にカイドウ達が、SMILEを作っているのがシーザーだということを知らなかっただけのようだ。
シーザーを奪われ、ドレスローザの工場を破壊された時点でSMILEの製造は既に不可能になっていたにも関わらず、カイドウの手下達は、「ジョーカー奪還の失敗」をもって取り引きは終了になったと言っているから、彼らはドフラミンゴさえいれば、まだSMILEが手に入るかもしれないと期待していたということだろう。
考えてみれば、SMILEの製造手段を教えた途端、カイドウがシーザーを奪い、自らの手で直接製造しようとするかもしれないのだから、ドフラミンゴが隠していたのは当然の判断ではあるのか。
もっとも、カイドウの台詞からすると、それなりにドフラミンゴのことを信用はしていたようで、「おれが手綱を引いていた! 世界の怪物どもの手綱をな!」というドフラミンゴの言葉は、あながち誇張というわけでもなさそうだ。
実際、彼がベラミーに語った「この世界さえぶち壊せれば何でも良かった」という台詞が真実であれば、SMILEによる百獣海賊団の強化自体は、何の裏も無く行っていた可能性は高い。
カイドウとドフラミンゴが酒を酌み交わしながら、「全て能力者の最強の海賊団を作ろう」という夢を語らっている場面を想像すると、ちょっと微笑ましい。
メンヘラキチガイのカイドウの機嫌を損ねることなく相手していたのだから、尋常じゃないコミュ力である。
クロコダイルには望むべくもない。