【SMILEの効果】
まず初めにSMILEを食べることで発現する効果についてまとめておこう。
そもそもSMILEとはシーザー・クラウンが製造した人工的な悪魔の実であり、ゾオン系のように動物に変身する能力を得られる道具である。
ただし、その効果は本物の悪魔の実、あるいはベガパンク製の人造悪魔の実とは違い、体の一部のみ動物となるか、もしくは体から動物の一部が生えてくるという形で発現する。
変身する箇所も同じではなく、腕が動物の頭となったり、腹が動物の顔と化したりとバラバラだ。
腕なら腕、足なら足、と同じ部位に変身するSMILE能力者は、かなり運が良いと言えよう。
しかも、SMILE能力者のほとんどは元に戻ることができない。
つまり、自分の意志で変身を切り替えることは不可能で、一度SMILEを口にすると常に体の一部が動物となってしまうのである。
現在のところ、任意で変身を切り替えられるSMILE能力者は、真打ちのシープスヘッドと、冒頭の腕が狼頭となる人物しか確認されていない。
多分、他の人達からめちゃくちゃ羨まれていると思う。
【SMILEの副作用】
さて、お待ちかねの副作用の件だ。
もっとも、これは先のえびす町の記事で散々書いたことの繰り返しにはなるのだが、一応まとめておこう。
SMILEを食べた場合、「本人に笑うつもりが無くても笑ってしまう」という副作用を引き起こす場合がある。
それは間違いない。
そしておそらく、SMILE製造初期の頃には、その副作用の発症率はほぼ100%だったと思われる。
だからこそ、オロチ様とカイドウは、おこぼれ町の住人を実験台としたのだ。
SMILEが商品として製造されるようになってから、最も長くとも4年しか経っていない。
製造初期のSMILEは今より更に粗悪であり、副作用の発症率が極めて高いうえに、逆に能力の発現率はほとんどゼロだったのだろう。
オロチ達はSMILEの性能を向上させるため、まずおこぼれ町の住人にSMILEを食べさせた。
そして、ある程度能力の発現率が高まってから、百獣海賊団の下っ端達にもそれを配り始めたものと考えられる。
しかし、それでも完全とはいかなかった。
その為、えびす町の住人と同じく、能力が得られないのに副作用だけ現れる船員が続出した。
それこそが後述の『プレジャーズ』である。
【百獣海賊団の部隊編成】
これまでのところ、百獣海賊団には「大看板」や「真打ち」といった幹部の称号以外にも、「ウェイターズ」「プレジャーズ」「ギフターズ」という3つの名称が登場している。
クイーン様が開催した大相撲インフェルノでの出場順で分かることだが、まず、「ウェイターズ」はこの中で最も格下である。
どうやらヒラの船員よりもやや強い者達がこの「ウェイターズ」としてまとめられているようだ。
※追記
コメントにておボコさんより「ウェイターズ」はSMILEの配布を待つ「待機組」という意味ではないかとの指摘を受けた。
いかにもありそうだ。
そしてその上の部隊となるのが問題の「プレジャーズ」だ。
彼らはゾウへの侵攻の時から登場しており、「常に笑顔」という特徴を持っている。
つまり、彼らはSMILEを口にした船員達ということになる。
だが、動物化の能力を持った「ギフターズ」とは違い、プレジャーズが能力を使用する場面は見られない。
そう、要するに「プレジャーズ」というのは、SMILEを食べておきながら、副作用だけを発症してしまったえびす町の住人と同じ症状の人間で構成されている部隊なのである。
「楽しみ・愉快・喜び」といった意味の「pleasure」を部隊名としているのも、「えびす顔」が由来となっている「えびす町」と同じ発想の命名であろう。
ヒラの船員よりも格上の扱いを受けていることから考えると、おそらくは、カイドウが部下にSMILEを与えるにあたり、「ウェイターズ」から更に強者を選抜したのだろう。
そして、その中で能力が発現した者を「ギフターズ」、能力を得られなかった者を「プレジャーズ」と区分した。
これらの過程を経て、SMILEの能力取得率と副作用の抑制は飛躍的に向上した。
その時初めてカイドウは、真打ちといった主力級にSMILEを食べさせたのだと思われる。
ギフターズの真打ちに「笑み」の副作用がほとんど見られないのはその為だろう(それでも完全ではなく、シープスヘッドのように時折「笑み」が出てしまう者もいる)。
つまり、百獣海賊団の階層は、
総督(カイドウ)
↓
大看板
↓
飛び六胞(真打ち最強の6人)
↓
真打ち(ギフターズも含まれる)
↓
真打ち以外のギフターズ(SMILE能力獲得者)
↓
プレジャーズ(副作用のみ発症)
↓
ウェイターズ(ちょっとだけ強い)
↓
ヒラ船員
このように別けられているものと考えられる。
プレジャーズの人達は一体どういう気持ちなんだろうな。
百獣海賊団自体が元々ヒャッハー系の組織だから、常に笑顔になることなど大して問題じゃないのかもしれないが。