introductory chapter(以下、第一章)では圧倒的に冬馬かずさ派だったのだけれど、closing chapter(以下、第二章)をやったら雪菜さんが……雪菜さんがもうね……。
最早、「冬馬かずさ……? ああ、そんな女もいたっけ」という状態(そもそも、ほぼ登場してないし)。
一章の頃の雪菜さんは何というか、器用な面が強調されていたので、別に春希にフラれたとしても何だかんだで他の男と上手くやっていきそうなのに対し、冬馬かずさは春希にフラれたら死んじゃいそうな雰囲気があって、それで彼女に肩入れしてたんだよね。
それに加えて、雪菜さんの振る舞いが、癇に障ったというのもある。
最早、「冬馬かずさ……? ああ、そんな女もいたっけ」という状態(そもそも、ほぼ登場してないし)。
一章の頃の雪菜さんは何というか、器用な面が強調されていたので、別に春希にフラれたとしても何だかんだで他の男と上手くやっていきそうなのに対し、冬馬かずさは春希にフラれたら死んじゃいそうな雰囲気があって、それで彼女に肩入れしてたんだよね。
それに加えて、雪菜さんの振る舞いが、癇に障ったというのもある。
あの状況で抜け駆けしたのはもちろんのこと(かずさが先にキスしてたのは2周目じゃないと分からないし……いや、予想はついてたけど)、
雪菜「かずさが……かずさが男の子だったら良かったのに」
かずさ「そしたら、どうなってただろうね」
雪菜「そしたら私、春希も、かずさのことも好きになって、やっぱり酷い女の子になってたと思う」
この会話とか(ここで自分のことを「酷い女」ではなく「酷い女の子」と言っちゃうあたりが、雪菜さんの雪菜さんたる所以)、
雪菜さん「私は春希と付き合うし、かずさが春希のことを好きなのも知ってるけど、貴女の前ではイチャつかないようにするので、これからも3人仲良く旅行とかに行こうね」
この辺の残酷すぎる要求とか、イラッとするなという方が無理というものだろう。
そんなこんなで、当初はあまり雪菜さんに好感を持てていなかったのだけれど、一章終盤から二章にかけてのあまりの仕打ちを見せられると……。
健気とかそんな段階を超えて病的に春希に拘る姿が哀れにも程があって、応援せざるを得なくなった。
こうしてる今も一刻も早く雪菜さんルートをプレイしたい。
ま、その前に一先ず各サブヒロインルートの感想から。
【杉浦小春】
3人の中では彼女の話が一番好き。
地味に重いというか、一章と通底する「どうしてこうなった……」感が良かった。
ただ、唯一の味方だった孝宏くんが小春と春希の関係に気づいてしまい、更なる地獄に突入すると思っていたので、あっさり春希が出てきた解決してしまったことに若干拍子抜けしたけど。
蛇足だが、このルートが一番18禁シーンのシチュエーションがエロそうだったので、「PC版を買えば良かった」とちょっと後悔した。元はエロゲーだと知らなかったんだよね……。
【風岡麻理】
正直に言って一番退屈な話だったかな。
言ってみれば「彼女がいることを隠して付き合ってるのがバレて修羅場になった」というだけの単純な内容だから、中弛みしてしまった。
もっとも、小春ルートよりも雪菜さんの出番が多く、二人の破局が詳細に描かれたので、その意味では面白かったし、胸が痛んだ。
【和泉千晶】
すっかり騙されていた。
「家庭問題がテーマかなあ。麻理ルートに続いてあんまり面白くなさそう」なんて考えていたら、まさかこう来るとは。
ビックリさせられたんだけど、その分、千晶というヒロインに魅力はあまり感じられなかったので、最後の方はさほど入り込めず。
まあ、高校時代にかずさを翻弄したような雪菜さんの器用さや対人能力が久々に見られたので嬉しかったけどね。
あと、春希の浮気(本気)を依緒を責められてる時に、武也との愁嘆場に移行していったのは予想外で笑ってしまった。
総じて、3人のサブヒロインルートは雪菜さんという真ヒロインの魅力を掘り下げる為にあったという印象。
春希が雪菜さんと付き合っているところからスタートしている以上、「浮気で雪菜さんを傷つける3つのパターン」でしかないからなあ。
共通テキストでも、かずさの記事について春希から聞かされて、「だってあれは……あれはさあ!」と一瞬だけ怒りを見せる場面など、普段が非常に抑制的な分だけ、痺れるものがあった。
一方で、男を落としたのが主人公である春希。
何やこいつ……。女々しすぎる……。
特に、クリスマスイブ。これから雪菜さんとの3年越しの初夜に突入しようというときに、よりによってかずさの記事を読み耽り、かずさを「裏切って」雪菜さんと寝ることを嘆き悲しみ、浴室で大泣きしてた時などはあまりの愚かさと情けなさに眩暈がした。
自分の罪の意識から相手の女性を不幸にするその姿は、『こころ』(夏目漱石)の「先生」を思い出す。
教科書で初めて読んだ時からずっと私はあの男が大嫌いなのだが、己の贖罪に他人を巻き込んで傷つけるところなど、身勝手過ぎて反吐が出る。
まあ、春希に対して苛立ちを覚えていたのは最初のノーマルエンドと小春ルートまでで、それ以降は雪菜さんの必死のフォローもあって、ある程度彼の面倒臭い性格を理解できるようにはなったけど。
こうやって受け入れられるのも、春希が仕事もでき、家事も一通りこなし、頼り甲斐もあるという、浮気癖と肝心な場面で腑抜ける以外は完璧な人間で、雪菜さんがついていくのが解るからこそなんだろうけど。
中々良い造形の主人公ではある。
まとまりの無い文章になってしまったが、しょうがない。
どだい、こんなに濃いゲームの感想をまとめろという方が凡人には無理だ。
さて、いよいよ小木曽 雪菜ルート。
果たしてどんな内容になることやら。
この辺の残酷すぎる要求とか、イラッとするなという方が無理というものだろう。
そんなこんなで、当初はあまり雪菜さんに好感を持てていなかったのだけれど、一章終盤から二章にかけてのあまりの仕打ちを見せられると……。
健気とかそんな段階を超えて病的に春希に拘る姿が哀れにも程があって、応援せざるを得なくなった。
こうしてる今も一刻も早く雪菜さんルートをプレイしたい。
ま、その前に一先ず各サブヒロインルートの感想から。
【杉浦小春】
3人の中では彼女の話が一番好き。
地味に重いというか、一章と通底する「どうしてこうなった……」感が良かった。
ただ、唯一の味方だった孝宏くんが小春と春希の関係に気づいてしまい、更なる地獄に突入すると思っていたので、あっさり春希が出てきた解決してしまったことに若干拍子抜けしたけど。
蛇足だが、このルートが一番18禁シーンのシチュエーションがエロそうだったので、「PC版を買えば良かった」とちょっと後悔した。元はエロゲーだと知らなかったんだよね……。
【風岡麻理】
正直に言って一番退屈な話だったかな。
言ってみれば「彼女がいることを隠して付き合ってるのがバレて修羅場になった」というだけの単純な内容だから、中弛みしてしまった。
もっとも、小春ルートよりも雪菜さんの出番が多く、二人の破局が詳細に描かれたので、その意味では面白かったし、胸が痛んだ。
【和泉千晶】
すっかり騙されていた。
「家庭問題がテーマかなあ。麻理ルートに続いてあんまり面白くなさそう」なんて考えていたら、まさかこう来るとは。
ビックリさせられたんだけど、その分、千晶というヒロインに魅力はあまり感じられなかったので、最後の方はさほど入り込めず。
まあ、高校時代にかずさを翻弄したような雪菜さんの器用さや対人能力が久々に見られたので嬉しかったけどね。
あと、春希の浮気(本気)を依緒を責められてる時に、武也との愁嘆場に移行していったのは予想外で笑ってしまった。
総じて、3人のサブヒロインルートは雪菜さんという真ヒロインの魅力を掘り下げる為にあったという印象。
春希が雪菜さんと付き合っているところからスタートしている以上、「浮気で雪菜さんを傷つける3つのパターン」でしかないからなあ。
共通テキストでも、かずさの記事について春希から聞かされて、「だってあれは……あれはさあ!」と一瞬だけ怒りを見せる場面など、普段が非常に抑制的な分だけ、痺れるものがあった。
一方で、男を落としたのが主人公である春希。
何やこいつ……。女々しすぎる……。
特に、クリスマスイブ。これから雪菜さんとの3年越しの初夜に突入しようというときに、よりによってかずさの記事を読み耽り、かずさを「裏切って」雪菜さんと寝ることを嘆き悲しみ、浴室で大泣きしてた時などはあまりの愚かさと情けなさに眩暈がした。
自分の罪の意識から相手の女性を不幸にするその姿は、『こころ』(夏目漱石)の「先生」を思い出す。
教科書で初めて読んだ時からずっと私はあの男が大嫌いなのだが、己の贖罪に他人を巻き込んで傷つけるところなど、身勝手過ぎて反吐が出る。
まあ、春希に対して苛立ちを覚えていたのは最初のノーマルエンドと小春ルートまでで、それ以降は雪菜さんの必死のフォローもあって、ある程度彼の面倒臭い性格を理解できるようにはなったけど。
こうやって受け入れられるのも、春希が仕事もでき、家事も一通りこなし、頼り甲斐もあるという、浮気癖と肝心な場面で腑抜ける以外は完璧な人間で、雪菜さんがついていくのが解るからこそなんだろうけど。
中々良い造形の主人公ではある。
まとまりの無い文章になってしまったが、しょうがない。
どだい、こんなに濃いゲームの感想をまとめろという方が凡人には無理だ。
さて、いよいよ小木曽 雪菜ルート。
果たしてどんな内容になることやら。