映画『スターウォーズ/最後のジェダイ』感想

　とりあえず貴重な歴史的遺物を何の躊躇もなく焼き尽くすヨーダはイスラム国みたいな奴だなと思いました。
　遺跡を守り続けてきた一族の人達マジ可哀想。

　100点満点で55点。

映画『スターウォーズ/フォースの覚醒』感想はこちら

※以下、ネタバレ注意

　うーん、前作にも増していまいちだった。
　本格的に小物vs小物の戦争になってきちゃったな……。

【ルーク・スカイウォーカー】
　無能雑魚マスター過ぎる。
　弟子の側にいながらまんまとスノーク最高指導者の干渉を許すわ、始末しようとしたら返り討ちに遭うわ、そのうえ危険人物となった弟子を放置して引き籠ってるわと、全く良いところがない。

　というか、ルーク弱すぎません……？
　元ストームルーパーのフィンに手古摺るようなベン君が、更に未熟だった頃だってのに、何であっさり負けてるんだよ……。

　「ジェダイが滅ぶべき理由」にしても、散々勿体振った挙げ句、「自分が師匠として無能だったから」というメチャクチャ情けないものだったしなあ。
　ゴミメンタル過ぎる。

　元祖主人公がこんな扱いにされて、根っからのスターウォーズファンはぶち切れるんじゃないの。

【下剋上】
　ラスボスだと思ってた人物が部下に裏切られて組織を乗っ取られるという展開自体は好きなんだけれど、いかんせん肝心のベン君が小物でどうにも盛り下がった感が。

　彼にファーストオーダーを統率できるとは到底思えないから、戦力的には強大な敵に立ち向かうという熱い展開のはずなのに、そんな気が全くしない。

　もっとも、スノーク最高指導者も最高指導者で、どうにも人を見る目がなさ過ぎるところはあったが。
　ベン君の翻意に全く気が付かないどころか、すぐ側のライトセーバーが動かされていることすら察知できないとは。

　若い将軍のことも、「小物だからこそ使いようによってはよく切れる」とかよく解んないこと言ってたけど、結局全然役になってないので、ただ無能を上に置いただけで終わっちゃってるし。
　小物育ての趣味に走ったのが彼の最大の失敗だろう。

　ベン君なんかより護衛の赤備え達を育てて重職につければ良かったのに。

【大戦犯フィンとローズ】
　最大の不満はこれ。

　「腰の重い上層部を無視して独断専行に走った主人公たちのおかげで救われる」という展開へのアンチテーゼをやりたかったのは理解できるが、そのせいでフィン達が愚かな行動で仲間達をみすみす死に追いやった戦犯になっちゃってるのはダメだろう。

　彼らが得体の知れない「コード破りの達人」に輸送艦で脱出しようとしていることを漏らしたせいで、帝国に作戦が筒抜けとなり、大勢のレジスタンスが死ぬ羽目になったわけだが、この愚行に対して劇中で一切追求されてないのはあまりにも不自然過ぎる。

　無論、レジスタンスには最早フィル達のことを裁く余裕すら無いのだろうが、それにしても彼らの失態を誰一人責めないのは、もはや合理性を通り越して人間味が感じられないし、せめてフィルとローズ自身には、自分達のせいで多くの味方を死なせたことを、もっと反省させるべきだろう。


　もっとも、レジスタンスの提督も提督で、最初から脱出作戦についてちゃんと部下に説明しとけよって話だが……。
　何の展望も無いように部下に思われて離反を招くとか、司令官失格だろう。


【その他】
・結局、ハックス将軍がどうやってレジスタンスの艦を追尾できるようにしたのか解らなかった。

・レイア将軍がフォースの力で宇宙空間から復帰する映像はシュールで笑ってしまう。
・そう言えば、レイア姫の女優さん亡くなったんだっけ……。三作目では志半ばに斃れたところから始めるしかないか。

・それはともかく、レイア姫といいローズといい、今作は死ぬ死ぬ詐欺がちょっと目についたかな。

・レジスタンスの上層部が悉く女性ばかりだったり、異人種間での恋愛を推奨してるのはいかにもポリコレ的だった。
・まあ、それは良いんだけど、ローズの役どころはもっと美人さんにして欲しかったです……。
・もっと言うとフィルの役者もイケメンが良かった……。

・ワープで特攻なんてのが可能なら、レジスタンスが艦を捨てた時点で警戒しとけよ。

・わざわざ地上に降り立たずに、冒頭のように大気圏外から焼き払えば良かったのでは。
・艦隊は特攻で壊滅状態だったんだろうけど、本国から援軍を待つべきだったような。
・まあ、レジスタンスの救援が来ることを警戒して、早期の決着を狙ったのかな。

・ルークもオビワンのように消滅か。
・ジェダイが死ぬ際、消滅する場合と死体が残る場合があるみたいだけど、どんな条件なんだろう。