HUNTER×HUNTER 第369話『限界』感想【週刊少年ジャンプ39号】はこちら
※以下、ネタバレ注意
第一王子ベンジャミンの私設兵であるヒュリコフによると、ワブル王子の部屋に集った警護兵・従事者の中に「念能力者であることを隠す4人」がいるらしい。
この4人について私は369話の感想を書いている段階では、クラピカの念能力講座に派遣されてきた16人の中にいるものだと勝手に思い込んでいた。
しかし、よくよく考えてみると、ヒュリコフさんが調べたのは後から来た警備兵達だけでなく、先にワブル王子の部屋に偵察に来た4人も含む、この場にいる全員が対象なのだということに気が付いた。
先に派遣されていた4名のうち、ヒュリコフと同じ第1王子所属のバビナイナは当然除外され、第3王子私設兵のサカタとハシトウも、チョウライ王子が念の存在を知らないという理由で念能力者ではないと考えて良い。
この4人について私は369話の感想を書いている段階では、クラピカの念能力講座に派遣されてきた16人の中にいるものだと勝手に思い込んでいた。
しかし、よくよく考えてみると、ヒュリコフさんが調べたのは後から来た警備兵達だけでなく、先にワブル王子の部屋に偵察に来た4人も含む、この場にいる全員が対象なのだということに気が付いた。
先に派遣されていた4名のうち、ヒュリコフと同じ第1王子所属のバビナイナは当然除外され、第3王子私設兵のサカタとハシトウも、チョウライ王子が念の存在を知らないという理由で念能力者ではないと考えて良い。
いかにも小物っぽい言動で全く重要視していなかったのだが、考えてみれば368話の感想で私はドゥアズル王妃(事実上カミーラ王子)所属であるという理由でモモゼ王子殺害犯としてニペイパーを疑っていたのだった。
ならば、同じ理由からスラッカが念能力者だったとしても全く不思議ではないのだ。
ならば、同じ理由からスラッカが念能力者だったとしても全く不思議ではないのだ。
こうなると、モモゼ王子殺害犯もスラッカが下手人という可能性も生まれてくる。
モモゼ王子の居住区画はワブル王子の区画と隣接している。
仮にスラッカが分身をある程度の範囲内であれば自在に出現させられるのなら、ワブル区画の居間にいながらモモゼの寝室に分身を飛ばすことも可能なはずだ。
モモゼ王子が殺害された時間帯、居間にいたビル・ハシトウ・スラッカの3人は特にやることもなく待機状態にあったわけなので、休息中でなくとも分身に集中することは可能だっただろう。
問題は、念能力者であるビルを前にして能力発動を誤魔化し切れるのかということだが、もし『11人いる!(サイレントマジョリティー)』の使い手がモモゼ王子殺害犯と同一人物であれば、何人もの能力者に囲まれた状態で能力を発動していることから、熟練の「隠」の使い手で、オーラの隠蔽に優れているのかもしれない。
また、「サイレントマジョリティー」という能力名からも、隠蔽に特化していることが伺える。
(ついでに、この「発動してやるぜ」という乱暴な口調もスラッカのものに似ている)。
更に、もしスラッカが犯人なのであれば、「タイミングが良すぎる」というクラピカの懸念も活きてくるだろう。
実のところ私は、先週クラピカのこの警戒の意味を測りかねて、感想では触れるのを避けていた。
クラピカによる最初の念能力講座と連関した犯罪であれば、その情報を知ることができたとは考えにくいニペイパーとは繋がらなくなってしまうためだ。
だが、スラッカが犯人なのであれば話は解り易くなる。
おそらく彼は、クラピカが全王子(の護衛)に念能力の指南をするとの提案を聞き、今回の犯行に及んだのだろう。
クラピカが懸念しているように、目的はおそらく「全王子の危機感を煽り、念能力講座への参加者を増やすこと」ではないだろうか。
今回、いきなり仕掛けていることから考えても、スラッカはこの場で参加者全員(あるいはドゥアズル所属兵以外)を皆殺しにするつもりと思われる。
念能力というものが今後の継承戦の行く末、ひいては己の命を左右するものだということをモモゼの死で思い知った以上、多くの王子がこの講座に「最も信頼できる、あるいはもっとも念を修得できそうな人材」を差し向けるはずだ。
そこを一網打尽にする。
もっとも、ベンジャミンの私設兵などの念能力者が複数紛れ込むことは当然想定しているはずで、スラッカも正攻法で行くつもりはないだろう。
クラピカ達の読みが正しければ、モモゼ王子を殺した犯人はワブル王子の警護兵が守護霊獣に殺されたことを知り、わざわざその念獣の持ち主を特定したうえで殺害している。
同じ王妃の所属兵に聞いたのでなければ、分身を使って早く就寝した王子を探し出したものと考えられる。
また、「サイレントマジョリティー」という能力名からも、隠蔽に特化していることが伺える。
(ついでに、この「発動してやるぜ」という乱暴な口調もスラッカのものに似ている)。
更に、もしスラッカが犯人なのであれば、「タイミングが良すぎる」というクラピカの懸念も活きてくるだろう。
実のところ私は、先週クラピカのこの警戒の意味を測りかねて、感想では触れるのを避けていた。
クラピカによる最初の念能力講座と連関した犯罪であれば、その情報を知ることができたとは考えにくいニペイパーとは繋がらなくなってしまうためだ。
だが、スラッカが犯人なのであれば話は解り易くなる。
おそらく彼は、クラピカが全王子(の護衛)に念能力の指南をするとの提案を聞き、今回の犯行に及んだのだろう。
クラピカが懸念しているように、目的はおそらく「全王子の危機感を煽り、念能力講座への参加者を増やすこと」ではないだろうか。
今回、いきなり仕掛けていることから考えても、スラッカはこの場で参加者全員(あるいはドゥアズル所属兵以外)を皆殺しにするつもりと思われる。
念能力というものが今後の継承戦の行く末、ひいては己の命を左右するものだということをモモゼの死で思い知った以上、多くの王子がこの講座に「最も信頼できる、あるいはもっとも念を修得できそうな人材」を差し向けるはずだ。
そこを一網打尽にする。
もっとも、ベンジャミンの私設兵などの念能力者が複数紛れ込むことは当然想定しているはずで、スラッカも正攻法で行くつもりはないだろう。
クラピカ達の読みが正しければ、モモゼ王子を殺した犯人はワブル王子の警護兵が守護霊獣に殺されたことを知り、わざわざその念獣の持ち主を特定したうえで殺害している。
同じ王妃の所属兵に聞いたのでなければ、分身を使って早く就寝した王子を探し出したものと考えられる。
いずれにせよ、狡猾で用心深い人間であることは間違いない。
今回の仕掛けにおいても、絡め手を使って来る可能性は高いだろう。
ここで思い出されるのが、バビマイナと接触したときのスラッカの行動である。
やけに馴れ馴れしく肩に触れる動作。まるでボマーのようではないだろうか?
その後、妙に上機嫌なことといい、バビマイナに触れたことでスラッカが自身の能力発動の条件を満たしたのではないか。
「触れるだけ」では制約としてはあまりに緩いから、直接的にバビマイナを害するような能力ではないだろうが、念能力を使った何らかの策に利用しようとしている可能性は否定できない。
小物臭いスラッカが実は凶悪かつ強力な念能力者……、なんて展開は、いかにも冨樫先生が好みそうな手である。
スラッカ登場からの場面を読み返してみても、彼が本気で念能力を知らないと判断できる心の声などはなかった。
チョウライ王子の護衛がクラピカと念について話すことについて判断に迷っていたときも、「最高レベルの機密情報」などという、やや不自然な言い回しがされている。
これは、スラッカが実際には念能力者であるため「ネンという力」などという書き方はできず、さりとて「念」と書いてしまうと、正体が読者にバレてしまうという葛藤の末に冨樫先生が編み出した表現に思えてならない。
もしスラッカがモモゼ王子殺害犯だとすれば、ハンゾーが絡む前に倒されるとは考えにくいから、今後もしばらくは状況を掻きまわす台風の目になるのかもしれない。
今回の仕掛けにおいても、絡め手を使って来る可能性は高いだろう。
ここで思い出されるのが、バビマイナと接触したときのスラッカの行動である。
やけに馴れ馴れしく肩に触れる動作。まるでボマーのようではないだろうか?
その後、妙に上機嫌なことといい、バビマイナに触れたことでスラッカが自身の能力発動の条件を満たしたのではないか。
「触れるだけ」では制約としてはあまりに緩いから、直接的にバビマイナを害するような能力ではないだろうが、念能力を使った何らかの策に利用しようとしている可能性は否定できない。
小物臭いスラッカが実は凶悪かつ強力な念能力者……、なんて展開は、いかにも冨樫先生が好みそうな手である。
スラッカ登場からの場面を読み返してみても、彼が本気で念能力を知らないと判断できる心の声などはなかった。
チョウライ王子の護衛がクラピカと念について話すことについて判断に迷っていたときも、「最高レベルの機密情報」などという、やや不自然な言い回しがされている。
これは、スラッカが実際には念能力者であるため「ネンという力」などという書き方はできず、さりとて「念」と書いてしまうと、正体が読者にバレてしまうという葛藤の末に冨樫先生が編み出した表現に思えてならない。
もしスラッカがモモゼ王子殺害犯だとすれば、ハンゾーが絡む前に倒されるとは考えにくいから、今後もしばらくは状況を掻きまわす台風の目になるのかもしれない。