BLOOD-C 第4話 「なげけとて」
このアニメにどんどんはまって来てます。
勝手に予想したり妄想したりするのが好きなんですよね、自分。
このアニメはそういうのがしやすいからだろうなー。
まずは、今週で俄然胡散臭さを増した2人から。
【更衣唯芳】
沙夜が「ぬし、約定を守れ」という古きものの言葉について疑念を漏らした時、唯芳はそれを遮ってうやむやにしたように見えました。
「あれらは沙夜にとって何だ?」と問い、「倒すべきものです」と答えさせるその姿は、刷り込み、洗脳、思考停止の強要にも思えます。
彼は「約定」について知っているのでしょうか。
沙夜が掴めないという「光」の正体は刀で、その先の映像は過去の記憶のようでした。
唯芳は、沙夜が何らかの記憶を取り戻すことを恐れている、とか?
戦いから帰ってきた沙夜の「違う、これは……」という呟きが関係していることは間違いないでしょう。
では、何が違うのか。
思い浮かぶ事柄としては、やはり記憶でしょうか。
文人(?)の語りにあった「上書き」という言葉からの連想ですが、つまり、沙夜は実際は「更衣沙夜」ではない、とか。
更衣沙夜としての人格と記憶を「上書き」され、過去の自分を忘れている状態なのではないかと考えたわけです(「違う、これは……」と惑っていたのに、父様の姿を見た途端、表情から惑いや疑念が消え去ったのも、「刷り込み」を想像させました)。
それはすなわち、「沙夜」は唯芳の子ではないということになります。もしかしたら人間ですらない可能性も。
あの異常な肉体は、特殊な能力を持った人間だからではなく、そもそも人間とは異質の存在だから。
唯芳は沙夜に対して愛情は持っているように見受けられますからね。
彼女が記憶を取り戻し、「更衣沙夜」でなくなることを恐れている、というのはありそうな話です。
【七原文人】
そして、こちらはより胡散臭い男。
時々入る彼の(たぶん)語りもそうですし、唯芳と違って内面が表に出ている気がしない人ですからね。
彼の場合は、沙夜に愛情を持っていない可能性すらありそう。
思い返せば、この唯芳と文人の関係は同じ大学出身ということでしたが、なぜこんなに年が離れているのにと作中でも不思議がられていたんですよね。
実際は、それに留まらない、あるいは全く別の繋がりを持っていると考えるべきなのでしょうか。
沙夜に何かを施した「共犯」なのかもしれません。
【愛情と信頼】
文人の語り(これが未だに自身がない。どうもいまいち聞き分けられなくて。文人で合ってるのかなあ)で言われていた「憎悪を消す為に上書きされる愛情と信頼」。
これがただの一般論ではなく、実際に沙夜に対して行ったことだとすれば、この「愛情と信頼」の対象とは、唯芳と文人、あるいはこの町そのものでしょうね。
つまりは、彼女が抱いている「父様や文人さんが好き。信頼している」「この町を、人々を守りたい」といった感情は、上書きされたもの、作られたものということになります。
時真が、沙夜の文人に対する好意に対して執拗に問い詰めたのは、彼の恋愛感情からくるものなのかどうか最初は迷いましたが、後の展開を見るに、そうではなく、「沙夜の文人への好意」そのものに疑問を持ったからのようですね。
彼は何かを知っているのか、それともただ、沙夜の言動をおかしいと感じただけか。
【憎悪】
では、もし仮に文人の語りが沙夜のことを指していたとすれば、彼女の持つ消せない「憎悪」とはなんでしょう。
彼女が人間であるとすれば、古きものに母親を殺されたことというのが最もありそうです。
逆に、彼女が人成らざるものだとすれば、元は「唯芳、文人、町の人間達」が憎悪の対象ということもありうるでしょうか。
この辺は彼女の過去や真相が語られ出さないと予想も難しいです。
【古きもの】
今週の古きものは3匹もいたこともあり、手強かったですね。
鳥みたいな奴は、電車型よりはっきりと喋っていたことや他の2匹を操っていたことからして、高位(古きものにも序列があるようなことが匂わされていましたね)の古きものなのかもしれません。
彼の言う「人間も同じ。上の者が下の者を操る」というのは、父様や文人と沙夜の関係の暗喩?
襲われていた3人の作業員は何者でしょうか。
湖を探っていましたが、パン屋の主人を捜索していた?
ただ、古きものに襲われて「話が違う」と漏らしていたのが気にかかります。
では、誰に、どんな話を聞かされていたのか。
もしかしたら、誰かに雇われ、古きものについてもある程度知らされており、それに関連した何かを探していた可能性もありそうです。
今のところ雇い主として怪しいのは先生かなあ。
何かを知りたがってこの町に来た様子でしたし。
しかし、沙夜は戦う姿を見られていいのでしょうか。あまり気にしている様子がなかったですが。
作業員についても何の疑問も持ちませんでしたしね。
そういえば、古きものの死体は消滅したりせずに残っていたように見えましたが、あれは誰が処理しているんだ。
沙夜? それとも朝が来れば勝手に消えるとか?
主人公である沙夜が「考える」とか「疑問を持つ」ということがあまり無いので、「視聴者が主人公と共に謎に迫っていく」ということが出来ません。
今後、そういった展開になり、今回の作業員についても明かされるのかもしれませんが。
「話が違う」と思わせぶりな台詞を言わせていることからしてその可能性は高そうです。
死体に関しては既に沙夜は承知してるでしょうから、今後も説明されることはないかもなー。
今週は、シーンや会話自体はほのぼのとしているのに、BGMが不穏というシーンがいくつかありましたね。
文人に時真から言われたことを相談するところや、ラストの教室など。
居心地の悪さ、気持ちの悪さを感じさせるBGMでした。
「また平穏な良い1日になりそうだからね」という先生の台詞に沙夜が戸惑うところも、皆が席に着いている中、沙夜だけ立っている教室の絵も、沙夜と「日常」の溝を表すに十分なものでした。
日常の綻び、崩壊の気配が、話数を経るほど加速度的に進行していっているように思います。
【追記】
そういえば、鳥の言ってた「しゅじきめん」ってなんでしょうね。
検索しても出てこなかったので造語かな。
どういう漢字を当てるんだろう。沙夜は「しゅじきめん」なのか?