魔法少女まどか☆マギカ 第12話 「わたしの、最高の友達」
まどかの叶えたい願い事
「全ての魔女を、生まれる前に消し去りたい。全ての宇宙、過去と未来の全ての魔女をこの手で」
んん? いまいち意味が分からないのですが。どういうことでしょうか。
魔女を、生まれる前に消し去りたい、というのは。
魔法少女だった時から「存在しなかったこと」にするということでしょうか?
動揺するキュゥべえは少しだけ快かったですが。
「未来と過去と全ての時間で永遠に戦い続けることになる」
それにより・・・どうなるんでしょう。
つまり、魔女との戦いで死んだ魔法少女の運命が変わる?
いや、魔女と戦うということで契約した魔法少女が魔法少女にならずに済む、ということでしょうか。
でも、「願い事を叶えたいから」という理由で契約した人はそのままですよね。
魔女とは戦わずに済むかもしれませんが。
なんかSDKを思い出しました。
死者との会話
あれ? 当然流れからしてさやかも出ると思ったのに・・・。
ハブられた?
まどかの魔法
なるほど。
どうやら魔女になりかけた魔法少女を、魔女になる前に消滅させる、ということみたいですね・・・。
宇宙を再編成
一つの宇宙を生み出すほどの希望を叶えたということは、一つの宇宙を終わらせるほどの絶望をもたらすことを意味する。
宇宙が終わったらインキュベーターも滅ぶと思うのですが、なぜそんなにキュゥべえは余裕なのか。
感情がないからか。
魔女になったまどかを、魔法少女だったまどかが消滅させる。
いやあ、頭がこんがらがってきた。タイムパラドックスとか・・・、そういう問題ではないのかな。
例えば、ほむらが辿った前回の世界、すなわち、まどかが地球を滅ぼすほどの魔女になった世界にも、まどかが来て、その世界のまどかが魔女になる前に消滅させたということですよね?
そうなると、まどかが魔女になったのを見届けて今回の世界に来たほむらの行動も変わることになったでしょう。
となると、もしかしたらほむらはもう時間遡航をしなかったかもしれない。もしそうなら「今の世界」は存在しないことになる。
つまり、「今の世界」のまどか、すなわち、あらゆる世界で魔女を生まれる前に消すまどかも存在しないことになり・・・。
そうすると、魔女を消すまどかは現れないので、やはり「前回の世界」は本編で描かれたような結末を迎えて・・・。
ここで俺は考えるのを止めた。
あれでしょうか。
こういうタイムパラドックスすら解消したのが、「宇宙の再編成」なのかな。
難しい。
上条さんが大勢の前で演奏していたのはどの世界の未来でしょうか。
「今回の世界」? それとも、その後描かれたシーン(魔女になったさやかとマミさん達3人が戦うシーン)からして「前回の世界」の未来でしょうか。
「概念になったまどか」を覚えているほむらが前回の世界にいたということは、「今回の世界」は丸々消えてしまったのかなあ。
しかし、まどかの契約のシーンでさやかだけ出てこなかったのは、こういう役回りだからか。
さやかはどうあっても魔女になって、さやかが生き残る未来はないんだなあ。
「さやかちゃんを救うには、何もかも無かったことにするしかなくて」
つまり、さやかが魔女にならないようにする為には、さやかが契約して上条さんの腕を治す、という歴史も無かったことにするしかなかった、ということですね。
「そしたら、この未来も消えてなくなっちゃうの」
しかし、その場合『この未来』、上条さんの腕が治り、ヴァイオリンを弾くことができている未来が消えてなくなってしまう。
「でも、それは多分、さやかちゃんが望む形じゃないんだろうな、って」
「さやかちゃんが祈ったことも、その為に頑張ってきたことも、とっても大切で、絶対、無意味じゃなかったと思うの。だから」
つまり、まどかは「何もかもを無かったことにする」という願いも選択肢として考えてはいたんでしょうね。
この願いなら、さやかも救う(魔女にならずに済む)ことが可能ですから。
しかし、それはさやかは望まないだろう、と。
さやかはあくまで上条の腕を治すことを望むだろう、と。
だから、さやかが魔女になる歴史を修正するような願いではなく、さやかの望みを叶えたうえで、さやかを消滅させる願いを選んだ、というわけですね。
魔獣
再編成された宇宙で魔女の代わりに魔法少女が戦っている存在。
この世界では、どういうシステムでインキュベーターはエネルギーを集めているのでしょう。
どうも、単純に「人間の負の感情(呪い)から魔獣が生まれる→魔法少女と契約する→魔獣を倒させる→魔獣の残した呪いを集める」という形になっているようです。
「魔法少女を造る→魔女にさせる→その際の少女の希望と絶望の相転移から生まれるエネルギーを収集する」、という前の世界でやっていた手段よりは効率が悪いようです。
その代わり、魔法少女に情報を隠す必要もなく、関係は比較的良好、と。
ま、上位種のインキュベーターと下位種の人類という構図は変わらず、あんだけ腹立つキュゥべえに報いがあるようなカタルシスも無く、と釈然としないところはありますが、とはいえそれは最初から解っていましたからね。
まあ、まあ、綺麗に締めたと言えるのではないでしょうか。
と、エンディングまでは思っていましたが、Cパートなんだこれ・・・?
もしかしてですが、人類(というよりも文明)が滅んだ後の世界とかじゃないでしょうね。
キュゥべえもほむらの側にいないので、既に「ノルマ」を達成し、母星に帰ったほど年月が経った後。
それでも、魔法少女であるほむらは年をとることも無く、人類が滅び、キュゥべえが帰った後の世界で、孤独に戦い続けている。
まどかが残した「世界」を守る為に。
嫌でもそういう想像を想起させますよね、これ。
Cパートいらなかったんじゃないかなあ。後味悪いのは変わりませんが、蛇足感のある後味の悪さです。
総括:
うん・・・。何でしょうか。
いや、面白かったですよ。楽しませていただきました。
ただ、個人的にはあまり趣味じゃなかったかな。
ともあれ、スタッフの皆さんお疲れ様でした。
虚淵さんの作品はもう二度と見ないと思いますけれども。後味が悪いもんなあ。
Phantom(アニメ版)のラストは良かったと思いますけどね。
まあ、あれはアニメ版のスタッフが原作よりもさらに酷い結末に改変したらしいですが。
でも、まああんな感じなら個人的にはアリです。
あくまで個人レベルでの絶望なのと、世界全体が絶望的なのとの違いかなあ。