フラクタル 第11話(最終話) 「楽園」
「この世界の真実」?
これ以上の真実があったのか。
「我々が神と呼ぶ少女、オリジナルフリュネの生体データ」
「その守護を強化するため、フラクタルシステムを生み出した当時の科学者達は神を肉体と魂とに別けて鍵とした」
「それから700年、いざ邂逅の時が来てみると、なぜか鍵は鍵穴にはまらなかった」
ん? これは冷凍保存していた肉体と魂が合わなかったということでしょうか。
「そこで神に再び降臨していただくことにした」
「神の魂は10歳のものだったので、我々は肉体の欠片から10歳の器を再生し、魂を入れ込む作業を行った」
えーと、ということは、オリジナルフリュネの肉体は既に無く、上の鍵というのは魂だけだったということでしょうか。
そもそも、なぜそんな少女が神と呼ばれ、フラクタル再起動の鍵となってるんだろう。
「神は10歳の人格を自ら造り出し、そこに逃げ込んでいたのだよ。ある経験を味わったことによってね」・・・・・・。
嫌な予感しかしないんですが。
退行。二重人格?
イヤ~な予感がする。
勘弁してくれよ、お願いだから。
OP
・・・。
・・・・・・。
・・・・・・・・・。
まあ、おおかたの予想通りでしたね。
ハァー。こういうのいらないんですけどねー。
7話の危惧は当たらずとも遠からずどころか、ど真ん中だったのね。
えーと、つまり、8話でフリュネに「鍵の資格」があるかどうか検査しようとしてたのは、他の男と性交したか調べる為?
処女であることが必要なのかと思いましたが、逆でしたね。
んん? しかし、「鍵の資格」が性交したことであるなら、別に他の男とも性交していてもいいのでは。。
単にフリュネを独占したいというバローの変態趣味か。
あ、いやそうか。
オリジナルフリュネが退行したということは、「鍵の資格」は単なる性交ではなく「強姦」?
そうなると、「和姦」で上書きされてはいけない、ということになるのかな。
強姦しかされてはいけない、ということでしょうか。
しかし、何とまあ。イヤらしい設定だこと。
おそらく、監督がこういう話をやったのは、 「かんなぎ」の件があったからでしょうねー。
あの時のヒロインが処女か否か、ということでの原作者叩きに相当お怒りだったと聞いた覚えがありますから。
たしか、ストーリー原案の東さんも、その件で同じく批判していたと思います。
それを念頭に、わざわざヒロインが処女でない話を作りたかったのでしょう。
バローの「ヴィンテージ」という言い回しも、いわゆる「中古」というネットスラングを意識したものなんでしょう。
でもなあ。
「かんなぎ」の場合はヒロインが過去に付き合っていた(?)男性がいたことで変なファンが湧いたんでしたよね。
読んでいないし、詳しい話を知らないのですが。
そういうヒロインが主人公以外と過去に性交していた、という話と、ヒロインが過去に強姦されていた、という話とでは全く別物では。
もし、かんなぎの件が念頭にあって、いわゆる「処女厨」批判をしたかったのなら、これはちょっとズレているような気がします。
まあ、この作品の内容と直接関係あることではありませんけどね。
「合流予定の三氏族が戦線から離脱したそうだ」
逃げたか。
ディアスはやり方が非人道的な部分はありますが、一番ロスミレの目的成就の為に動いてる人間ではありますね。
祭祀長死にましたね。
「世界は絶対に渡しません」
と言いますが、祭祀長他あの場の人間が死んだらフラクタルは終わってしまうのでは。
何か手を打ってあるのでしょうか。
フリュネの意図も分かりませんね。
なぜ、あの場に立つことにしたのでしょう。
ああ、ネッサを助ける為に鍵になることにしたんですね。
ネッサが損傷したのは僧院のハッキングのせいでしょうか。
それでネッサが消えたら元も子もないと思いますが、僧院もやり方が雑だなあ。
「ロストミレニアムはフラクタルシステムを破壊する為に生まれたんじゃない」
え? そうだったのか。
「人間が自由で本当に人間だった時の面影を、これから先の世界へ受け継いでいく為だ」
ああ、なるほど。当初は必ずしもフラクタルの破壊を目的としてたわけではなかったということですか。
フラクタルから外れて、ひっそりと生活するコミュニティがあればそれで良かったと。
しかし、時を経て、体制転覆を目的とするようになったということなんでしょうね。
オリジナルフリュネのビデオ。
この「パパ」とやらに性的虐待を受けた、と。
ネッサというのは、ぬいぐるみの名前だったんですね。
あれ?
フリュネとネッサが一つになっちゃうとフラクタルシステムが再起動してしまうんじゃ。
ここはまだ「鍵穴」ではないのかな。
しかし、本当に何で当時の科学者たちがオリジナルフリュネを鍵にしたのか分かりませんね。
説明されそうもないですし。
「フラクタルシステムの再起動が果たされてから今日で一年が経過します」
ええー。
そういうオチですか。
いやあ、クレインが「僧院もスンダ達も正しいところがある」と言い出した時点で、そんな気はしてたんですがねえ。
これ、またフリュネシリーズが造られることになっちゃうのでは。
と、僧院はもう崩壊してるのか。これが最後のフラクタル。
次の限界はいつ訪れるんでしょう。1000年後?
結局のところ、フラクタルを求める人もいるし、そこから外れることを願う人もいる。
両者が共存してたって良いじゃないか、というオチか。
そういえば、コリンというザナドゥにいた男は今後絡んでくるのかと思ってましたが、出てきませんでしたね。
ラストのフリュネは、フリュネとネッサの人格が同居した感じでしょうか。
総括。
えーと、正直に言いまして、この作品は今期一番好きでした。
好きでした、と過去形なのは、最終的には一番ではなくなったからですね。
一つには、フリュネの過去関係の話があります。
性犯罪に絡んだ話が個人的にキツいというのがあって、視聴時のテンションがかなり落ちました。
なので、観ていて楽しさが半減したというのが。
これは作品の内容というよりは、自分の問題ですね。つまるところ、合っていなかったということなので。
まあでも、別にこの話、いらなかったような気もしますが。
あとは、僧院との対決もいまいち盛り上がりが欠けたところがあったなあ、と。
スンダとの絡みや内面の描写をもっとやっていれば良かった気がします。
もともとカタルシスを期待する作品ではないのでしょうけど。
とはいえ、取り上げたテーマなどは面白かったですし、設定なども好きでした(まあ鍵関係の設定は納得いかないですけど。なぜオリジナルフリュネが鍵になったのかとか)。
何はともあれ、スタッフの皆さんお疲れ様でした。