ネオ天草のジャンプ感想日記

ジャンプ感想を主に書いています。

週刊少年ジャンプ27号(2017年)【ONE PIECE】感想

第867話 HAPPY BIRTHDAY
 一瞬、「すわ、進撃の巨人か!?」と短絡的に考えたけど、どうもビッグマムが食べたというわけではなさそう。
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第866話 NATURAL BORN DESTROYER感想はこちら
週刊少年ジャンプ26号(2017年)感想はこちら

※以下、ネタバレ注意
>マザー・カルメルの正体
 色々と予想外過ぎて何から語ればいいものやら。
 
 とりあえず、完全に騙されましたわ。
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 要するに前回見せた「奇跡」も、ソルソルの実で天候を操り演出したものだった、と。
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 まあしかし、マザー・カルメル自身の性格は置いといて、冷静に考えるとやっている行為自体はさほど悪いことではないかもしれない。
 身寄りの無い子供達を集めて、公職に就かせてるようなもんではあるからなあ。
 
 ジョン・ジャイアントも今では立派な海軍中将として、海軍本部で将兵達の前で演説するまでの地位に就いている。
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 彼はマザー・カルメルが売ったというよりは、巨人族に人間との共存を説いた結果、海兵を志すようになったということなのだろうけど、海賊として暴れ回るだけだったエルバフ人の中から海軍中将が生まれ、世界から尊敬を集めているのだから、立派に「共存」の一つの形を実現していると言えそうだ。

 
 とはいえ、政府に売るのは「活きの良い孤児」だから、活きが良くない子供をどうしていたかは分かったものではないが。
 犯罪組織や、金持ちに奴隷として売り捌くこともあったかもしれない。

 もっとも、「羊の家」の信頼性を保つためにも、多くの子供はまともな里親のところへ斡旋しただろうとは思う。
 一度悪評が立ってしまえばもう商売は成り立たなくなってしまうだろうし。

>ソルソルの実

 今週描かれた内容を普通に捉えると、
ビッグマムがマザー・カルメルも羊の家の子供達も全員食べてしまったように見える。
 そして、カルメルがソルソルの実の能力者だったことから、多くの読者が
「能力者自身を食べることで、悪魔の実の能力を受け継ぐことができるのか!?」と考えたことだろう。

 かくいう私も最初はそう解釈した。

 しかし、よくよく考えてみると、この解釈は少しおかしい。
 もし、ビッグマムが食事に夢中になるあまり人間までも気づかずに食べるような怪物ならば、そのことについてもっと人々から恐れられているはずだからだ。

 ところが、ビッグマム海賊団やトットランドの人々は、リンリンが食いわずらいで暴れまわることや、寿命を抜かれることを恐れることはあっても、
食事の際に自分ごとビッグマムに食べられることを恐れる人間は一人もいなかった
 ビッグマムに食人癖があるとすると、これは筋が通らない。

 
 要するに、
今回の引きは(最近の)尾田先生お得意のミスリードであって、実際にはカルメルも羊の家の子供達もリンリンに食べられたわけではないのだろう。

 気になるのはやはり世界政府の存在だ。
 そもそも、リンリンが本当に皆を食べたのだとすれば話はそこで終わってしまい、カルメルとCP-0との取引の描写に意味がなくなってしまう。
 
 ひょっとすると、
カルメルと羊の家の子供達に危害を加えたのは、リンリンではなく世界政府ではないだろうか。

 世界政府からすれば今回限りで足を洗うと(迂闊にも)語った
マザー・カルメルに素直に大金をくれてやる必要はない
 
口封じも兼ねてカルメルを殺したうえで、子供達を頂いてしまえば良いだけなのだ。

 つまり、
リンリンの誕生日のこの日、裏ではマザー・カルメルと世界政府の最後の取引が動いていたのではないだろうか。
 リンリンがケーキに夢中になっている間に、彼女を含む子供たちを世界政府が船に乗せ、連行しようという企てである。

 しかし、金を受け取り一人雲隠れするはずだったマザー・カルメルは、政府に裏切られ、その場で消されることとなった。
 政府とカルメルの攻防によるものか、あるいはそこにセラムのクロカンブッシュに夢中になったリンリンが無意識のうちに加わったか。
 
 激しい争いの末に
世界政府は何らかの理由でリンリンの確保だけは諦め(おそらく何をどうやっても連れていけなかったのだろう)、カルメルの遺体ごと他の子供達を連れて撤収したのだ。

 
 カルメルがこの場で死んだのだとすれば、ソルソルの実の能力の継承も、既出の情報で説明がつく。
 スマイリーが死んだ(?)ときに近くの林檎が悪魔の実に変化したのと同様に、カルメルの死によりソルソルの実が新たに生まれ、この後リンリンがそれを食べることになった(あるいは既に食べている?)わけである。

悪魔の実の発生については、さんの週刊少年ジャンプ2012年36・37合併号の感想と予想を参照)

>羊の家の子供達と闇の帝王達
 さて、マザー・カルメルが悪党だったとなると、俄然信憑性が増してきたのが、たかたかさんのこの考察。

 先週の段階では私はカルメルが善人だと信じて疑っていなかったから、「羊の家の子供達がリンリン以外も悪党になっているのはあまりにも救いが無い」「羊の家の子供達だとしたらカルメルの写真が壊されたことへの反応が薄い」「カルメルはおそらくリンリンに殺されたはず(という妄想)なのに、羊の家の子供達が好意的に接しているのはおかしい」といった理由から、この説に否定的だった。

 だが、カルメルが悪党だったとなれば話は変わって来る。
 悪党に育てられたのだから、羊の家の子供達もまた悪党になっているのは、むしろ自然なことだ。

 ビッグマムを除く闇社会の帝王達が、カルメルの写真が壊されたことに反応しなかったことにも説明がつく。
 おそらくリンリン以外の子供達はマザー・カルメルの本性を知っているのだ。
 大方、誕生日会で世界政府の襲撃を受けた際に、カルメルが聖母の仮面を脱ぎ捨てたのではないか。

 そして、彼らはリンリンに対して、マザー・カルメルの本性を隠しているのだと考えられる。

 ビッグマムは今でもマザー・カルメルのことを心から敬愛しているし、彼女が既にこの世にいないことも、自分のソルソルの実がカルメルから継承したものであることすら知らない。
 そんなリンリンの思い出を壊すまいと、羊の家の子供達は60年以上経った今になっても、事の真相を聞かせていないのだろう。

 ここで回想が終わりだとするとあまりにも中途半端なので、現代の描写を挟んで再び回想の続きというか解答編に入ると思うが、政府に拉致された子供達をリンリンが奪還する内容になりそうだ。


 ……まあ、たかたかさんのこの説には、ドラッグ・ピエクロが手長族には見えないという問題点があるのだけれど。
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 やたら腕が太く見えるので、関節の一つを中で曲げている可能性もなくはない?

>その他
・なるほど、擬人化のこの使い方は思いつかなかったなあ。火事を操って鎮火するとは。
・CP-0は児童売買の窓口役までやってるのか。
・これも天竜人の意志によるものなのかな。
・ただ、カルメルの口ぶりからすると売られた子供は海兵になる場合もあるようなので、窓口がCP-0なだけで、買った子供の所属先は海軍と話し合って分配するのかもしれない。