ネオ天草のジャンプ感想日記

ジャンプ感想を主に書いています。

週刊少年ジャンプ23号(2017年)【ONE PIECE】感想

 イチジ、ニジ、ヨンジにもビッグマムの「魂への言葉(ソウル・ポーカス)」は効かないということか(というか量産型ジェルマ兵にも?)。
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※以下、ネタバレ注意 >演技
 
【ONE PIECE考察】シャーロット・プリンの悪女な「本性」と演技についてで書いたように、プリンがこれまでに見せた「悪女」の姿は演技に過ぎない
 サンジはそのことを見抜いたわけだ。
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 三つ目を美しいと言われただけで泣き崩れたプリンの姿を見て、全てを察したに違いない。

 そして、そんな妹を「役立たず」と罵り、跳ね除けるダイフク兄さん。
 アカン、アカンぞ……。それはサンジにとっては地雷なのである。
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 カタクリでなくとも、ダイフク兄さんがボコボコに蹴り倒される未来が見えるというものだ。

 もっとも、最高幹部である将星に次ぐ実力者だけあって、真っ向からの勝負でサンジが勝てるかどうかは正直言って疑わしい。
 サンジはドンキホーテ・ファミリー最高幹部のヴェルゴに蹴りで負けている。もし、シャーロット兄弟の上位陣がヴェルゴ以上の実力者であれば、正攻法ではサンジに勝ち目はあるまい

 ルフィとナミも連携と絡め手で将星クラッカーを倒しているし、ダイフク兄さんもビッグマムの奇声で怯んだ隙を突かれて敗れるのかもしれない。

>ダイフクとオーブン
 しかし、シャーロット兄弟の能力は法則性があるようで無いなあ。
 長男、次男と食べ物に関係した能力者がいるかと思えば、三男は全く食べ物に関係の無いホヤホヤの実の能力者とは。
 
 四男オーブンはまあ一応お菓子に関係してるっちゃしてる(ネツネツを選んだビッグマムの意図は解る)けど、なぜ四男を焼く担当の能力にしたのか謎だしなあ。
 そして、また五男のオペラで食べ物に直接関係した能力に戻るという。

 まあ、彼らを産んだときはビッグマムもまだ若く、大海賊と言えるような立場にはなかっただろうから、悪魔の実も思い通りには手に入らなかったのだろうし、むしろキッチリとした法則がある方が不自然だと言われればその通りなんだけど。

 ……あれかな。「ホヤホヤの実」を手に入れたときには名前だけしか分かっていなくて、「出来立てホヤホヤ」という連想から、何かしら食べ物に関係した能力だろうと思い込んで息子に食べさせてしまったとか?
 
>ヴィンスモーク家
 ジェルマが北の海を支配していたのは、ジャッジよりも上の世代が玉座についていたときのことだと考えられる(
ヴィンスモーク・ソラは『海の戦士ソラ』本人ではない参照)。
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 ジャッジもまた子供のときから「ジェルマ帝国の復活」のためだけに生きることを強制されてきたのであろう。
 今週のジャッジの姿は中々哀れではあった。


 さて、ヴィンスモーク兄弟に「可哀想」「悲しい」といった感情が無いことは既にレイジュの口から語られていたが、死の恐怖も感じないようになっているんだな。
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 戦場では死の恐怖を持つことが危険の回避に役立つ場合もあると思うのだが、ジャッジにとっては不要な感情らしい。

 武器もレイドスーツも無いとはいえ、サンジとニジの戦いを見る限り、彼らは「生身」の状態でもステルス電撃といった機能は使える
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 ペロスペローの飴さえどうにかなれば、ある程度の反撃は可能だろう。
 本当は自力で脱出できるが、ビッグマム海賊団の隙を突くために動けないフリをしている可能性もあるし、ビッグマムの暴走の間にサンジが悪魔風脚で溶かすのかもしれない。

 もっとも、ヨンジはレイドスーツを着た状態でもサンジに負ける程度の戦闘力だから、イチジやニジもヨンジと大差ないとすれば、戦況を引っ繰り返す程の戦力にはなりそうもないが。
 まあ、ビッグマムの暴走に乗じて反撃、ないし逃走する分には十分役立つとは言えるかな(このままヴィンスモーク兄弟と共闘になるとは到底思えないというのはいったん置いておく)。

カタクリの予知
 863話の感想で、

写真の破壊と、
ビッグマムがそれに気づくまでにタイムラグを作ることにより、「ビッグマムの暴走をカタクリが予知したときには既に写真は破壊済み」という状況にできる。

 などと書いたわけであるが、今週冒頭を見ると写真が壊れたことをビッグマムは割とすぐに認識しているから、「破壊から認識までのタイムラグ」によってカタクリが予知できなかったという予想は、正直怪しくなってきたな……。

 ビッグマムがすぐに暴走しなかったために、カタクリが会場の異変(ビッグマムの奇声で苦しむ招待客など)を予知することができず、写真が壊されると気づけなかっただけかもしれない。
 つまり、ビッグマムの怒りのバロメーターが振り切れたことは、ルフィ達にとっても救いとなり、カタクリの予知の回避は半ば偶然によるものだった、と。

 とはいえ、カタクリが予知できる未来はかなり近いようだから、この程度のタイムラグでも十分効果があったと見ることもできるかな。
 少なくともルフィとジンベエは、ブルックがルフィに変装して写真を壊す作戦を知っていたようだし(ナミが「ルフィが写真を割ったら3秒で突入する」と言っているので、あくまでも本命はルフィなのだろうが)。

 あと、私はルフィが「甘ェし面白ェし」と言っていることから、彼自身は分身と共にケーキから飛び出す作戦は単なる遊びで提案したのだと思っていたのだが、よくよく読み返してみるとそれはケーキから飛び出す部分だけで、分身を作ることはその後に言い出していたのだった。

 となると、タイツマンさんが仰ったように、ルフィ自身や分身を囮にする今回の作戦は、ルフィによる立案という可能性もありそうだなあ。

>ベッジの裏切り
 カタクリはベッジの裏切りにも気づくことができていないが、これは元々の歴史ではベッジはまだ静観の姿勢を崩さなかったからだろうか(つまり、ルフィに振りほどかれる等の芝居をして、彼に任せた)。
 もしそうだとしたら、皮肉にもカタクリの予知がベッジの後押しをして、彼らの作戦の成功率を上げてしまったと言える。

 さらにその場合、カタクリ「ベッジが堂々と裏切りを宣言する」という更新された未来を予知できていないことになる。
 臓器売買業者ジグラをカタクリが撃ち、未来が変更されたからこそベッジが言うことになった「わかった……ならいい」という台詞を予知していたので、更新された未来が予知できないわけではないはずだが。

 更新された未来を予知するまでには時間がかかるので、今回はまだベッジが反旗を翻す姿は予知できなかったということかな。

 カタクリがジグラを撃ってから、ベッジがカタクリ「わかった……ならいい」と言うまでの時間くらいは予知の更新に必要で、ベッジがカタクリの顔色を見て宣戦布告を決めてから、カタクリが声をかけるまでの時間では不十分だったと。