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※以下、ネタバレ注意
第863話 義侠派
>カタクリの予知
なるほど、この手があったか!
これまで私は度々「マザー・カルメルの写真の破壊はカタクリに確実に予知されてしまうが、どうやって突破するのか」と書いてきたわけだが、それは「写真を破壊されたら即座にビッグマムが暴走する」ということが前提だったので、「ビッグマムが写真の破壊に暫く気が付かないようにする」という解決法は盲点だったなあ。
どんなにカタクリの気を逸らそうとも、ビッグマムの暴走という会場中に影響が及ぶ事象を引き起こそうとすれば、カタクリの視界に入った誰かの未来(例えば奇声に苦しむ招待客の姿など)を通して写真の破壊が予測されてしまう。
しかし、写真の破壊と、ビッグマムがそれに気づくまでにタイムラグを作ることにより、「ビッグマムの暴走をカタクリが予知したときには既に写真は破壊済み」という状況にできる。
改めて考えてみれば当たり前のことなのだけれど、自力では全く思いつけなかったや。
これは見事にやられてしまった。
ジンベエはカタクリの力について詳しいようだから、彼を通して麦わらの一味も予知のことは知っていたはずで、ルフィやジンベエを囮にすることでカタクリの予知を回避したのは単なる偶然ではなく、作戦通りの行動なのだろう(ルフィ本人は分かってなかったとは思うけど)。
……と思ったのだけど、よく見たらナミは「ルフィが写真を割ったら」って言ってるな……。
ナミ、チョッパー、キャロットの3人はルフィを囮にすることは頭になかったのか。
ただ、あらかじめブルックがルフィに変装してたことを考えると、少なくとも彼はルフィに紛れて鏡に近づくことを想定していたはず。
あくまでも本命はルフィではあるけど、ルフィが足止めされた場合を考えてブルックが近づく作戦も立てられていた、って感じなのかな。
>モチモチの実
ろ、ロギア、だと……?
トレーボルのベタベタの実がまだロギアだと思われていたときにも、「ベタベタの粘液は果たして自然系と言えるのか?」ということが議論になってたけれど、モチモチはそれ以上に違和感があるぞ……。
とはいえ、モチモチの実の使い勝手はこれまでに登場したロギアの中では明らかに最低ランクだし、そういう意味では雑魚ロギア扱いされているスモーカー中将に希望を齎す存在ではあるのかも。
スモーカーのモクモクの実の弱点は、他のロギアと違って放出系の能力が無いことにあった。
例えばメラメラの場合は自分自身を炎に変える他に、身体から炎を噴射することが可能だ。しかし、モクモクは本体を変化させた煙を操ることしかできない。
そのため、格上の覇気使いが相手の戦闘で煙を使用することは、本体の的を広げることになってしまう。
そして、カタクリが使うモチモチの実もまた、どうやらカタクリの身体を「モチ」に変えて操っているものだと考えられる。
武装色さえ磨き続ければ、いかに外れロギアであっても四皇最高幹部並みの戦闘力を獲得できるということだ。(もっとも、水を浴びても溶けるだけだから、スナスナに比べると弱点を突かれたときのデメリットは小さいとも言えるけど)
スモーカー中将も心折れることなく鍛錬を続けて、いずれはルフィの好敵手の地位にまで復帰してもらいたい。
……そういえば、カタクリの能力がモチモチなら、結局狙撃に使っているジェリービーンズはどういう関係にあるんだろう。
モチモチの実の能力が身体を『餅』にするのではなく、「モチモチしたもの」に変える能力であれば、カタクリが狙撃に使っているジェリービーンズも能力で生み出したものという可能性もあるかなあ。
>ジンベエとブルック
うーん、格好いい。
ここでジンベエの覚悟とソルソルの実の発動条件を繋げてくるとは。
カタクリのモチモチの実の能力以上にソルソルの実はある程度以上の実力者相手には通じないタイプの能力なので、ビッグマムもどちらかと言えば覇気を鍛えることで四皇まで登り詰めたのだろう。
ビッグマムとのタイマンやロード・ポーネグリフの模写に続いてブルックにも美味しい役割が与えられたし、人気投票を前に年長者の株を上げてくるとは、尾田先生もやりおるな。
>シーザー
ああ、そういやミンク族はシーザーの本性を知らないので、キャロットにとっては今でも命の恩人の一人という認識なんだな。
この扱いにはさすがに可愛そうに……いや、ならないな。