白い見た目に誘導されてるけど、「ニカ」はやはり善性の存在という訳ではないのかもしれない。
※以下、第1178話までのネタバレ注意
【悪魔化が無効】
今回、イム様によるドミ・リバーシがルフィとロキに効かなかったことについて、様々な憶測が駆け巡っている。
その中で、「悪魔の実の能力者は、悪魔を元々有するが故に悪魔化されないのでは?」といった推測が見受けられた。
確かに、ドミリバされたエルバフの戦士達やロックスに、悪魔の実の能力者らしき人物がいなかったのだが、私はこの線は薄いと考えている。
なんとなれば、そこまで自明で検証の容易な弱点なら、御大がわざわざ一度、明らかに能力者であるルフィとロキにドミリバを試してみたのは不自然極まりないからだ。
イム様がドミリバを試みたということは、ルフィロキにそれが効かない理由は彼女にとっても信じがたいことであり、蓋然性が高いと考えてはいても、確証は持てていないからに他ならない。
「悪魔の実の能力者すべてに効かない」のだとすれば、800年の歴史の中でとっくの昔に検証済みのはずであろう。
【元来の「悪」】
ルフィとロキに悪魔化が効かない理由は、他とは違う彼ら特有の性質にあると見るべきである。
思うに、彼らの能力は元々「悪性」を持っているが故に、イム様の悪魔化が通用しなかったのではないだろうか。
北欧神話の知識は全く無いが、ググったところロキの能力であるニーズホッグは、死者の国を棲み処とし、死者を食らう邪悪な竜だという。
ゾオン系の悪魔の実には意思が宿っている。
邪悪な存在を内に抱えたロキには、他者を邪悪に変えるイム様の能力が通用しなかったわけである。
【ニカは善ではない】
同様に、ニカもまた「悪」に属するゾオン系だとすれば説明はつく。
そもそも、神典によると『太陽』とは「禁断」とされていたものであり、しかもエルバフに遺された壁画を見る限りどうやら、地中から運び出される何らかのエネルギーであったようだ。
そんな「禁断」にして得たいの知れない地の底のモノを神格化した存在こそが「太陽の神ニカ」なのだ。
「隷人」、即ち第一世界で奴隷とされていた人々の願いに応えて現れたと書かれているが、だからといってニカが善なる者だったとは限らない。
事実、第一世界は最終的に滅亡を迎えているし、「戦神」と敵対した伝承も残っている。
ニカを信仰するエルバフにおいてすら、ニカのことを「破壊の神」や「世界を支配した」と解釈する巨人もいる。
神典にはニカの悪しき側面も書かれているのだ。
第二世界でニカの実に選ばれたジョイボーイも、第三世界で選ばれたルフィも、いずれも海賊という「悪党」である。
太陽の神ニカは、たしかに奴隷を解放した戦士だったのだろうが、それと同時に破壊を振りまく「悪神」でもあったと人々に認識されていたとしてもおかしくない。
結果、後世の人々の願いから生まれた「悪魔の実としてのニカ」には、悪の属性が付与された。
その為、イム様の悪魔化の能力をルフィは弾き返したわけだ。
さながら、ホロホロの実を生来のネガティブで無効化したウソップのように。