やはり、大主はアトン=イヴの四大神獣なんだろうなって話
【血縁】
『カポックの女王』の6ページ目のテキストに、「骸者は 悪魔とちがって 血縁なし」「感染させた 道具としかみてない」という言及があった。
これは死の神獣から見た躰化達に対する感覚なのだろうが、一方で悪魔の方も誓約者に対してさほどの思い入れがあるとは言い難い。
つまりこれは、躰化を自我の伝染になぞらえて、四大魔王と魔王や、魔王とインプの関係性と比較しているのだろう。
ここで重要なのは、四大魔王と魔王に「血縁」関係があるという設定開示である。
【アトン=イヴ】
ベールゼブブ君主陛下が天肢を指して「我らが古き肉」と語ったことと、草案の設定資料集(持っていたのだが、前のPCと一緒に死んでしまったので確認できない)から、悪魔はもともとは天肢だったのではないかと言われている。
設定資料集の方はあくまで草案でしかないので置いとくとしても、本編の中で台詞として言及されている以上、この説は非常に信憑性が高い。
そして、自我を伝染される前の悪魔が元は天肢だったのなら、それと血縁がある四大魔王もまた、アトン=イヴの神獣ということになるだろう。
今までは四大魔王自体は別の司神の四大神獣で、自我の伝染対象に生成世界にたくさんいた天肢を選んだだけとも考えられたが、どうやらこれで確定と言えそうだ。
もっとも、3部で明かされたタロットの分類によると、どうも天肢はアトン=イヴではなく、その陪神の神獣のようだが。
【帝王の血縁】
さて、私は帝王だけは他の四大魔王とは別の司神、リリスの四大神獣だと予想している。
もし上記の仮説が正しければ、リリスの四大神獣たる帝王と、アトン=イヴ(の陪神)の神獣たる六王には血縁が存在しないことになる。
悪魔たちの深い絆が血縁があって初めて存在し得るものならば、あるいは帝王は六王たちのことを「道具」としか見ていない可能性がある。
考えてみると、彼らを放ったらかしにしたまま、さらに行方をくらませて徘徊を続けているというのは、六王たちを見捨てたようなもの。
自我を伝染された側の六王たちは帝王のことを心の底から敬愛していても、帝王の方は六王に対してさほどの思い入れは持っていないわけだ。
帝王にとって愛着のある存在は、六王よりもむしろ、同じ司神から生まれた人間なのかもしれない。