サタナキア六王陛下の計画に賛同しているのは、一部の六王だけなんだと思う。
【兄弟仲】
胎界主の兄弟には仲が悪い者同士が必ずいる。
それは一体化している管理者リョースですら例外ではなく、次女「リ」と末子「ス」がいがみ合っている。
同じ派閥の主に仕える魔王でも、激しい対立・競争をしている始末だ。
となれば、六王もまた、いがみ合う兄弟がいると考えた方が自然である。
【サタナキアと六王】
私がそう考えるようになった最初のきっかけは、サタナキア六王陛下がアバドンの拡散を躊躇していた時だ。
この際、彼は代替案として帝王の塔に繋がるゲートをマルコキアス六王陛下に守らせる案を思案し、信用が置けないとして没にした。
ここで注目したいのは、サタナキア六王陛下がゲートの守備を任せる相手に他の六王を一切想定しなかった点である。
階級表の順序からすると、マルコキアス六王陛下は六王の中でも下位の兄弟であり、実力が上位とは考え難い。
また、仮に実力が上位だったとしても、戦力は多ければ多いほど良いはずだ。
マルコキアス六王陛下に限定するのは、やはりおかしい。
つまり、六王の中でサタナキア六王陛下が動かせる相手が、マルコキアス六王陛下だけだったと見るべきだろう。
【路線対立】
その他の六王は長男であるサタナキア六王陛下が頼んでも、従ってくれないくらい仲が悪いわけだ(フルーレティ六王陛下は単純に戦力外と見なされた可能性はある)。
そうなると、現在彼が遂行している「ソロモンを真の胎界主に」計画も、マルコキアス六王陛下以外の兄弟は賛同していないのかもしれない。
実際、サルガタナス六王陛下は、(眼の下に隈があるなどサタナキア六王陛下を警戒していると思しき)ルキフグ副王陛下と協力関係にある様子だ。
無論、最終的な目的は「帝王を救うこと」で共通しているだろうが、その為の手段がそれぞれ違うのだと考えられる。
骸者で言えばファントム・ドローネが、デュラハン・デカトンと別の道を進んだように、六王もまた帝王を救う方法を巡って対立している可能性が高い。