自分より圧倒的に階級が上の人間が何故か「部下」をやってる当時の総統は嫌だったろうなあ。
【君主級魔王直属使い魔】
第1部において、ハウスマンは自身の生前の肩書を「ヘッド副総統」と語っていた。
それが3部において、実は君主級使い魔*1でもあったという衝撃の事実が明かされた。
インフルエンス=ヘッド=シフトといった代行組織の総統は、魔界で最下級のインプにすら劣る階級であり、その部下にあたる副総統が騎士相当である君主級使い魔というのはチグハグな人事と言える。
おそらくは、ヘッド副総統として実利を得る立場を維持しながら、インプや魔王にコキ使われない君主級使い魔の地位も求めたのだろう。
総統からすれば大迷惑な話である。
【アモン軍閥】
ところで、ハウスマンが副総統を務めていた大欧州ヘッドは、アモン大公軍に属する代行組織だ。
つまり、アモン大公猊下は、自らが有する組織のNo.2にメフィストフェレス君主陛下の息がかかった人間が就くのを認めたことになる。
パイモン大公猊下では到底考えられない選択と言える。
以前、旧メフィストフェレス大公軍はアモン大公軍にほとんどが吸収されたのではないかと書いたが、やはりメフィストフェレス君主陛下とアモン大公猊下の関係性は、パイモン大公猊下と違い極めて良好なようだ。
アモン軍にとっても、ハウスマンのような強大な運ぶ力の胎界主が代行組織にいれば、多くの誓約者を集めて実績を挙げられるから利があるんだよね。
本来、直属の代行組織を持っていないメフィストフェレス君主陛下からしても、直属使い魔が副総統ならばヘッドを動かし易くなる。
両者にとってwin-winの人事だったのだろう。
魔王直属使い魔とヘッド上層部が兼任できるのなら、ドロクロドもパイモン大公猊下あたりの直属使い魔だったのかもしれないなあ。
*1:君主「級」なので大公直属使い魔の線も考えたのだが、メフィストフェレス君主陛下と顔馴染みなのと、陛下に抱く敬意、逆に陛下の側もハウスマンに絶大な信頼を置き、実績を詳細に把握していることを考えると、君主直属使い魔で間違いないだろう