いまいち曖昧なので整理。
※以下、1130話までのネタバレ注意
【ウォーランド】
ルフィ達が上陸した巨人国の国名がウォーランドであることが今回明かされたわけだが、この名はビッグマムの回想の中でも書かれていた。
ただし、この巨人国は通常「エルバフ」と呼ばれているため、当時私は「ウォーランド」のことを国名ではなく島名なのだろうと解釈していた。
「ドーン島ゴア王国」のように、「ウォーランド(島)エルバフ王国」というわけだ。
【エルバフ村】
実際にはウォーランドこそが国名だと判った以上、「エルバフ」とは『羊の家』があったこの集落を指す地名なのだろう。
もとより、最初にエルバフの名が出て来た際にも、ドリーはそれを村と言っていた。
「ウォーランド王国エルバフ村」が現在の正式な地名としてのエルバフなのだろう。
【広義のエルバフ】
しかしながら、それだけでは説明がつかないことがある。
ウォーランドの巨人族の戦士は「エルバフの戦士」と呼ばれていたりと、あたかも国名かのように「エルバフ」の名が使われているからだ。
これだけなら「ウォーランドの巨人の中でも、エルバフ(村)の出身者だけが『エルバフの戦士』と呼ばれる」と解釈可能なのだが、実際には村ではなく王城の出自であるロキ王子まで「エルバフの恥」と呼ばれていたり、そもそもウォーランド自体が「最強国エルバフ」と呼称されている。
どうやら「エルバフ」とは羊の家があった村の名前に留まらず、もっと広い意味で使われていると考えるしかない。
それでは、なぜウォーランドという国名ではなく、エルバフという名がウォーランド全体を指す地名として使われているのだろうか。
【古代巨人族】
その答えは、古代巨人族にあると私は考えている。
ウォーランドの文字通り根幹を為す宝樹アダムには巨大な剣が突き刺さっている。
しかしながら、その剣は巨人族に比べてもあまりにも大きすぎる。
大剣の持ち主の大きさをイメージすると↓のようになるだろう。
ほとんど宝樹アダムと変わらないサイズだ。
現在、ワノ国の鬼ヶ島と呼ばれているツノの生えた巨大な頭蓋骨。
この頭蓋骨の持ち主は古代巨人族ではないかと考えられている。
鬼ヶ島にもウォーランド同様に巨人族のサイズを遥かに超える巨大な刀が突き刺さっていたが、これらの武器を振っていたのは、いずれも古代巨人族ではないだろうか。
つまり、ウォーランド周辺はかつて古代巨人族が活動地域としていたことになる。
【古代国家エルバフ】
言うまでもなく、ウォーランドはこのサイズの人間が住むにはあまりにも狭すぎる。
とはいえ、今のウォーランドはあくまで海に沈んだ大地(というか宝樹アダム)の一角でしかない。
彼らが生きていたとすれば、世界がまだ海に沈む前のことだろう。
更に言えば、200メートル海面が下がったところで、古代巨人族が活動するに十分な大地が出て来るかと言うと、これも極めて怪しい。
私は800~900年前よりももっと以前に一度、世界の文明は海に沈んだと考えているのだが、古代巨人族はその頃に存在していたのではなかろうか。
海の下には宝樹アダムの幹の続きと、それが根を張る大地が広がっており、千数百年か、あるいは数千年前には広大な土地を古代巨人族が住処としていた。
その地域の名こそが「エルバフ」であり、現在も断片的な伝説の名残から、ウォーランドを指してエルバフと呼ぶ習慣が続いているのだと思われる。
「羊の家」があった村がエルバフなのも、伝説にあやかって名付けられたものだろう。