もっと好きになってしまったから。
【ワノ国の血統】
その名前からして、ナス寿郎聖にはワノ国出身者の血が混じっていると考えられる(もっとも、ナス寿郎聖が生まれた頃にはまだ「天竜人」の称号は存在していない可能性が高いが)。
つまり、世界政府を設立し、天竜人の始祖となった「最初の20人」の中にはワノ国の時の将軍が含まれており、一族を連れて聖地マリージョアへと移住したことになる。
現在、ワノ国を治める光月家はドレスローザ王国のリク家のように、将軍位を譲り受けたか、もしくは、譲り受けた者から将軍の座を奪い取ったのだろう。
新たな将軍となった光月家とその協力者たちはワノ国を鎖国し、世界政府から離脱したわけだ。
マリージョアへの移住は拒否したが、世界政府には留まっているアラバスタ王国とは、ある意味逆のパターンと言える。
【天竜人の婚姻】
ナス寿郎聖の姓はイーザンバロンなので、おそらくは母方がワノ国の血統なのだろう。
だが一方で、彼の服装は明らかにワノ国の文化の影響を強く受けている。
おそらくこれは、今まさに大河ドラマの舞台となっている平安時代のように、イーザンバロン家の父親が、ワノ国将軍家の妻の家に婿入りした結果と思われる。
イーザンバロン氏族の男が、ワノ国将軍家の氏族に婿入りした結果誕生したナス寿郎聖は、父方の姓を継ぎながらも、母方の旧ワノ国将軍家で育てられたわけだ。
この婿入り婚が現代に至るまで天竜人の婚姻の基本形なのか、それともナス寿郎聖の時代だけの慣例なのか、もしくはワノ国系天竜人の氏族だけの慣習なのかは分からないが。
【旧将軍家】
ワノ国の血筋を引きながらも旧将軍家の宗家ではないナス寿郎聖がこれほどまでに格好良いとなると、旧将軍家の姓を継ぐ天竜人にも期待したくはなるが、数百年前に産まれ育ったと思われるナス寿郎聖よりも現代の天竜人は遥かに腐敗してるので、おそらく望み薄だろうなあ。
「神の騎士団」だけは一般天竜人に比べるとマシな口調と見た目をしているから、彼らの中に旧将軍家の末裔がいるのを望むしかなさそうだ。