七武海をやっている間に通じ合うものを感じてたんだと思う。
【旅行するなら】
スリラーバークにて、くまはニュキニュキの実の能力を使い、ミホークが拠点とするシッケアール王国跡地へとペローナを飛ばした。
ミホークが海賊の癖に孤独に航海しているというネタの流れで「ぼっちだったミホークを見かねて可愛い女の子を送ってやったのだ」などと言う人間を見かけたものだが、くまの実際の人格を知った今となっては、そんなことは絶対にあり得ないと断言できる。
むしろ、ミホークのことを「信用」していたからこそ、ペローナを任せたのだろう。
【ミホークへの信頼】
シッケアール王国跡地がぴたりと該当する「暗くて湿ってて怨念渦巻く古城」という条件を出したのはペローナ自身ではあるが、だからと言って、危険な猿が跋扈するような場所に、くまが彼女を1人きりにさせるだろうか。
何しろペローナは少女……
いやまあ、少女と言えるような年齢ではない……というか、むしろ今となっては四捨五入すれば三十路ではあるが……
まあ、とにかく、くまから見れば年頃の娘なのである。
ボニーという養女を持ち、ワンピース世界でも指折りの優しさを持つ彼が、ペローナを危険に晒すはずがない。
つまり、くまはミホークがシッケアール王国跡地にいることを把握しており、その上でミホークが面倒を見てくれることを確信して、ペローナを飛ばしたことになる。
【父として】
なぜ、くまはそこまでの信頼をミホークに抱いていたのだろう。
回想での彼の生涯を見る限りでは、ミホークとの接点は七武海時代以外にはあるまい。
しかしながら、センゴクとドフラミンゴ曰く、召集においてミホークは最も出席率の悪い七武海の1人であり、くまとの関りが多かったとも考え難い。
そのような短い接触の中で、くまはミホークに対して「若い女性を任せるに足る男」だという確信を持つに至った。
なぜか?
考えられるのは一つ。
「ミホークが自分と同じように娘を持つ父だと察した」からである。
ゴア王国でドラゴンの「秘密」を感じ取ったように、ミホークの言動から娘がいることを知ったのだろう。
【娘ブーム】
頂上戦争でのボニーの台詞と、61巻での赤犬の彼女に対する反応からして、この時点で既に尾田先生の中では「くまとボニーの父娘関係」や「サカズキに娘がいる」設定は固まっていたと考えられる。
後に、FILM REDでシャンクスの娘を登場させたことも含めて、尾田先生の中で「登場人物の娘を登場させる」ブームが来ていたのかもしれない。
尾田先生も自身もまた、娘を持つ父となったことで、作品にも影響を与えたのだろう。