誰かが見つけ出す。
その日は必ず来る……。
〝夜蛾学長、内通者説〟は、実在する!!!
私は浮気していた。
文字通り、浮ついていたのだ。
ほぼ確定したヒロアカの葉隠透内通者説にばかり注目するあまり、現在のジャンプ連載陣において、片翼とも言えるもう一方の内通者に対する監視の目を緩めてしまっていたのだ。
↓のツイートで、私はそれを思い知らされた。
ハンセイさん、葉隠内通者説はダメでしたけど一方で呪術の巻頭で夜蛾内通者説が補強されてますよ……!(「光に群がる蛾の群れ」が九相図+虎杖とセット描写)
— やきなおし (@aratame_noodle) December 12, 2021
呪術廻戦の巻頭カラーを目にした時、私はそれを無感情に読み飛ばした。
あってはならないことだったのだ。
真に夜蛾学長が内通者だと信ずる者ならば、これを読み飛ばすなどあってはならなかった。
そもそも、九相図兄弟と並べられている時点で、虎杖の出生について匂わされていることは明らかだ。
そこに何か夜蛾の影がないか、当然私は隅から隅まで、舐めるように巻頭カラーを眺めるべきだったはずだ。
答えは明白である。
要するに、虎杖とは、「ニセ夏油の開発した九相図兄弟製造の技術」と、「夜蛾の呪骸の技術」を融合して創られた存在なのだろう。
即ち、半人半霊の肉体を基に、3つの魂のコピーを組み込まれた究極の呪骸というわけだ。
虎杖は、ニセ夏油の一味から記憶操作を受けている。これは確実だ。
下記の記事でも書いたように、記録上は百葉箱にあったはずの宿儺の指を「拾った」などとあり得ない証言をしていることからして、彼の脳はニセ夏油のコントロール下にあるのだろう。
しかしながら、九相図兄弟を見れば分かるように、ただの半人半霊を生み出しても、制御下に置くことは不可能である。
そこでニセ夏油が見出したのが、「呪骸」という新たな道だ。
『宿儺の器』とするには、半霊半人の肉体の強靭さが絶対に必要だ。
だが、一方でニセ夏油は、虎杖を呪術高専の中に組み込み、ただの『器』以上の存在に仕立てようとしていた。
虎杖を自然な形で五条にスカウトさせ、呪術高専に入れる為のシナリオには、虎杖の行動をある程度誘導することが必要不可欠だ
そのシナリオを可能にしたのが、夜蛾学長の存在である。
彼らは九相図兄弟の末っ子とも言える存在を生み出した上で、あえて殺害し、その遺体を呪骸へと仕立て上げたわけだ。
言うなれば虎杖とは、宿儺の器たりえる肉体を持ちながらも、術師の制御下における『人形』なのである。
あるいは、魂が3つあることも、肉体のみならず精神も宿儺を受け入れられている理由なのかもしれない。
3つの魂が宿儺による虎杖の精神への圧を、分散させているのだろう。
この考察を、私は独力で見出すことができなかった。
最高権威として、恥ずべき事態と言わざるを無いだろう。
その後、ツイッターの検索をかけてみても、今回の巻頭カラーから夜蛾と虎杖の関係を連想していた読者は、やきなおしさんの他にはほとんどいなかった。
やきなおしさんこそが、夜蛾内通者説を先頭に立って引っ張ったのである。
かくして私はここに宣言する。
「夜蛾学長、内通者界」最高権威の席を、やきなおし氏に禅譲することを。
彼こそが、今後の夜蛾学長内通者界を牽引してくれる、若き指導者となるのだ。
今、新たなる夜蛾学長内通者界の未来が花開くときである。
アイハブ ア ドリーム。
ウィーハブ ア ヤガ ナイツウシャ フューチャー。