うるかちゃんエンドを受けて少々ネットが荒れていることについて、少しだけ語らせてください。
↓の記事で書いた通り、この作品は、最初からうるかちゃんENDで決められていたと考えられます。
また、成幸くんは当初からうるかちゃんに対して好意を抱いており、単にまだその感情が恋だとは気付いていないだけでした。
『ぼくたちは勉強ができない』は、彼がうるかちゃんへの想いに自覚する為の物語であったと言えるでしょう。
それ故、ヒロインレースは突如として終わりを告げました。
他のハーレムラブコメのように、主人公が自分を好いてくれる複数のヒロインを天秤に掛ける事もなければ、ヒロイン同士がどろどろとした感情をぶつけ合うこともなく、うるかちゃんENDへと到達してしまったわけですね。
うるかちゃん以外のヒロインが告白する事もなく終わったこのヒロインレースに対して、一部の読者から不満の声が出ているのを見かけました。
確かに、この作品はこれまで散々ヒロインレースを煽ってきました。
そもそも、本来メインヒロインであるうるかちゃんを第三ヒロインとして登場させ、文乃の理珠が二枚看板のように描いてこと自体、レースを盛り上げる為の演出でしょう。
上記のように、私の場合、最初からうるかちゃんルート一本で決め打ちしている流れが読めていたので、今回の決着にもすんなり納得できましたが、本当にレースが存在しているかのように誤認していた(させられていた)読者の方々にとっては少々肩透かしに感じてしまっても仕方がないのかもしれません。
とはいえ、です。
見方を変えると、皆さんはもう十分に「レースを楽しんだ」と言えるのではないでしょうか?
ここまでずっと「誰が成幸くんと結ばれるか分からない」状態で、多くの期待と不安を味わってきたのです。
これこそがまさにヒロインレース、そして週刊連載のラブコメ作品の醍醐味だと思います。
そういう風に考えれば、例えゴール手前でのデッドヒートが起こらなくても、納得はし易くなるはずです。
応援していたヒロインが恋に破れる。
それどころか、告白すらさせて貰えない。
悔しい気持ちは解ります。
しかし、だからといって、ぼく勉という作品や筒井先生にその悔しさを向けることだけは止めて欲しいのです。
多彩な方法で誰が勝つかを最後まで読ませなかった筒井先生。
その手腕に翻弄され、これまでヒロインレースを楽しませて頂いた事にむしろ感謝すべきだろうと思います。
今週の文乃ちゃんと理珠ちゃん。
成幸くんのうるかちゃんに対する想いを感じ取り、潔く身を引いた上に、彼の背中を推すグッドルーザーとしての彼女達の姿に、私の目には思わず万感の涙が溢れました。
彼女達の持つ真に美しき『秘める恋』に見習ってほしい……と言っては上から目線になってしまいますが、それでも、我々はヒロイン達の生きざまに、それぞれ何かを感じ取るべきではないでしょうか。
一緒にこの作品を楽しんできた仲間として、私はぼく勉ファン同士が争い合ったり、作品やヒロインを貶す姿は見たくないのです。
仲良く、お互いがお互いのことを思い遣って、一緒に感想を語り合いたい。
『泡沫の人魚姫は約束の【x】に濡つ』シリーズの展開に不満のある非うるか派の皆さんに向けて、どうか最後にこれだけは言わせてください。
貴様らは競馬場でワンカップ片手にハズレ馬券を握りしめて喚き散らすオッサンと同類だ!!
ウハハハハッ! 最高だ!
推しヒロインが勝つというのは、それだけで全ての敗者の上に君臨する王の気分だッ!
なにが仲間だ馬鹿馬鹿しいッ!
仲良く感想を語り合うなど、三日で飽きるに決まっておる。
ワシはまた勝利ヒロインを予想するぞ! 胎界主なんだッ!
あらゆる勝利ヒロインへの正しい流れを見る力を持っておる。
胎界ブツ共と違って本当にラブコメを読み込むという事を知っとるんだッ!
誕生だァ!
新たな勝利ヒロインの誕生を祝福するがいい、敗北ヒロインのファン共!
ぼく勉スレが埋め尽くされるまで負け犬共の怨嗟と嘆きをしゃぶり尽くしてくれるわ!