ネオ天草のジャンプ感想日記

ジャンプ感想を主に書いています。

映画『スターウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』感想 馬鹿なメロドラマでした。

 頭パルパティーンかよ。

 

ep7の感想はこちら。

neoamakusa.hatenablog.com

ep8の感想はこちら。

neoamakusa.hatenablog.com

 100点満点で40点。

【無能無能無能アンド無能】

 共和国を圧倒したファースト・オーダーの1万倍の軍事力に当たる艦隊を人知れず作り上げていた旧銀河帝国皇帝!

 しかも、一艦一艦に惑星を丸ごと破壊できる巨砲がついている!!

 

 でも、戦闘機を全然作ってなかったので、ボロボロのレジスタンスと駆け付けた民間機によって艦隊は全滅しました。

 

 アホなの?

 

 「いや、ファーストオーダーもパルパティーンが操ってたなら、そもそも先行してファーストオーダーを暴れさせる必要なくない? 一緒に蜂起しろよ」

 という点は、『カイロ・レンを後継者として経験を積ませる場所が欲しかった』と解釈できるし、

 

 「何で艦隊を終結させてる本拠地までフリーで通しちゃうのよ。防衛線を引いておけよ」

 ってのも、『わざとレジスタンスを誘き寄せてレイの目前で危機に陥らせ、彼女が力を望むようにした』と、好意的に考えてもいい(にしても、念のため艦隊は複数個所に分散しとけよと思うがそれは置いといて)。

 

 ファーストオーダーの1万倍規模の艦隊を用意しておきながら、それを防衛する戦闘機が全然足りて無いのは言い訳しようのないただの馬鹿でしょ!

 

 敵側をこんなとんでも無い無能にしておいて、「大勢の民衆が援軍として駆けつける」展開なんてやられてもね、こっちは「安い。軽い。浅い」としか思えないのよ。

 馬鹿! 馬鹿が書いた脚本! 天下のスターウォーズが何をやっての!!

 

【敗戦処理の失敗】

 としか言いようがない……。

 完結編にしてとにかくもう、過去の負債を解消する事にひたすら努めただけ、しかも失敗しちゃってる空虚な作品のままでしたね。

 だいたい今更になって突然パルパティーンが黒幕でしたとか言われても。またお前かよ! ってなるだけじゃん。

 

 いや、私もep8は酷いもんだと思いましたよ?

 だとしても、前回までの積み上げを無に帰し過ぎですよ、いくら何でも。

 スヌーク最高指導者が単なる幻だった事から始まり、ようやく悪の指導者として生きる事を決意したベン君は母親の死であっさり改心、敢えて組織の幹部を若者で揃えていたのだろうに、若手提督は老元帥に取って代わられ、物議をかもしたローズは殆ど出番が無い(というか、第二主人公のような立ち位置だったフィルにろくな見せ場が無い)。

 

 挙句の果ては、主人公レイの出生よ。

 前回のep8では「両親は普通の人間で、自分は特別な存在などではなかった」って話やってませんでした?

 そこ引っ繰り返して結局パルパティーンの血族だったなんて話にするのは酷すぎじゃない?

 

 こんなリセットされたみたいな「完結編」を見せられてもね、何の感慨も湧かないんですわ。

 

【迷惑主人公レイ】

 単独行動し過ぎでしょ、この主人公。

 ベン君に夢中になってフラフラ船から離れたせいでチューイは捕まるし、敵艦に潜入中もベン君との語らいが長引いて居場所はバレるわ、最高戦力の自分が不在だから仲間達は捕まるわと、足を引っ張りまくるジェダイ騎士様。

 

 最後はもう皇帝が化け物過ぎて戦況を一人で引っ繰り返しちゃったから、民衆の意志が~とか仲間との絆が~と強調してた割に、結局個人の力で勝ったみたいになっちゃったし。

 

 出しゃばる癖に最後まで魅力を感じられない主人公でしたね。

 

【メロドラマ】

 これもどうかと思うけどね。

 何なの? あれだけベン君に執着してたのは恋心が理由だったのかよっていう。

 わざわざ女ジェダイの主人公にしておいて、最終的には結局「女主人公だから恋愛させとこ」みたいなステレオタイプに囚われてたようにしか見えないんですが。

 もうちょっとジェダイらしく描いてくれよ。

 ポリコレに媚びて深い考えもなく女性主人公にしただけにしか見えないわ、これじゃ(実際そうなんだろうけど)。

 

 いや、例えばこれがさ、ベン君との恋仲をもっと早く描いておいて、そしてベン君の死を予知したレイに皇帝が暗黒面の誘いをかけるも、その誘惑を彼女が拒絶するという話だったら、アナキン・スカイウォーカーの過ちや、かつてのジェダイがあまりにも世俗と隔たれていた事との対比にもなって、新たなジェダイの生き方を体現していると言えたろうに。

 あまりにも中途半端だから、色恋に目が曇って仲間達すら危険に晒す小娘で終わってるんだよね。

 

【ダルい展開】

 とにかく見てて楽しく無かった。

 RPGみたいにアチコチにお遣いした挙句、行く先々で代わり映えのしないカイロ・レンとの遭遇。

 しかも、彼もレイも本気で互いを殺す気が無いから、ライト・セイバーでの戦闘も単なる茶番でしかなく、緊張感も何もあったものじゃない。

 おまけに、その茶番劇が長い。とにかく長い。

 ダルいチャンバラをいつまでもいつまでも流し続けるから、尺が余ってんのかと思いましたよ。

 お遣い先の場所も何の新鮮味もなく、ワクワク感ゼロだし、眠っていた方がまだ有益だったかもしれない。

 

【その他】

・冥界から現世に魂を戻す技って、クワイ=ガン・ジンが辿り着いた「リビング・フォース」の境地によるもののはずなのに、皇帝が同じ事できていいのか?

・ジェダイ側もそうだけど、死者の干渉力が強すぎるんだよな、この新3部作。

 

・作ったと思ったらすぐ壊れるベン君の仮面。何だったのこれ?

 

・いや、チューイが艦に連れ込まれてるのを目撃してるのに、それが飛び立った事に気付かないとかあり得ないだろ。

・目も耳も悪いのか、フィルは。

 

・ダース・ベイダーの面を見たことでレイが自分の執務室にいることに気付いたわけだけど、まだ地上にいたということは、艦への侵入すら報告されてなかったんだろうか。

 

・尋問で他のスパイの有無を聞き出したり、意図的な誤情報を流したりなどいくらでも使えるのに、その場で処刑してしまう無能元帥。

 

・デス・スターの残骸に合わせて作られた分度器ってことは、羅針盤はデス・スターが落ちた後に金庫に仕舞われたってこと?

・残骸が更に崩壊して形が変わったらどうするつもりだったんだろ……。

 

・レイに宇宙船を奪われたのに、ベン君は一体どうやってデス・スターが落ちた場所からどうやって戻ってきたんだ。

・さすがに、現地の脱走兵達が他に宇宙船を持っていたのかな。