ネオ天草のジャンプ感想日記

ジャンプ感想を主に書いています。

週刊少年ジャンプ12号(2017年)感想

 「このままなぁなぁの内にヴィンスモークが味方みたいになるんじゃ……」という不安を抱かせないのがワンピースの良いところ。

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週刊少年ジャンプ11号(2017年)感想はこちら

※以下、ネタバレ注意
ONE PIECE】 
第856話 ウソつき
 
サンジの見張りの兵士はサンジなんかよりずっと長く城で暮らしてきたはずなのに、鏡から「変な奴」という認識しかされていなくて可哀想ナス。

>カポネ・“ギャング”・ベッジ?
 うーん、普通に考えるとボビンを撃ったのはファイアタンク海賊団なんだろうけど、既にビッグマムを裏切ろうとしていることが示唆されているベッジ達の姿を、いまさら黒塗りで隠す必要があるだろうか、という疑問も。

 傘下の一海賊団で四皇ビッグマムに挑むとも思えないから、ボビンを撃ったシルエットの正体はファイアタンク海賊団と手を組んだ別の組織なのかもしれない。

 
 そのボビンなのだが、彼は結局どういう立場にあるんだろう。
 ここで撃たれているということはビッグマムの忠臣だったのかとも考えたけれど、そもそもベッジ達がこの時点でビッグマム一味を撃つメリットがあるように思えない。
 ボビンはベッジ達と協力関係にあった裏切者の一人であり、それが何らかの理由(タイミング的にはサンジの脱走か)で拗れて切り捨てられたとすれば筋は通る。

 まあ、街中でベッジ達が進めている工作(前述の組織との接触など)を、サンジを追う中で偶然目撃してしまい消されることになった、といったことも考えられそうだが。

>陰謀
 ジンベエの言う「ただの式じゃあ済まん」というのは、その後にペコムズのことを話し始めたことから考えると、ビッグマムによる騙し討ちではなく、ベッジ達による陰謀のことかな。
 もし、ビッグマムの計画を知っていればそちらにまず言及するはずだし、彼には計画は知らされてなさそうだ。

 ジンベエが傘下離脱の交渉をしたから教えられていないのか、元々信用されていなかったのか。
 頂上戦争でルフィを助けたことはビッグマムも当然知っているだろうし、後者の可能性が高そうではある。

 
 ただ、ペコムズにしてもヴィンスモークを皆殺しにする計画は伝えられていなかったようだから、幹部クラスですらビッグマムの真の狙いは最近まで知らなかったのだろうけど。

 ……この辺りの事情があるから、どうも私は未だにビッグマムが騙し討ちしようとしているというのには半信半疑なんだよね。

 チェス戎兵すら把握している計画を、何故ペコムズは知らないのか。
 ペコムズがゾウへ向けて出航した後に部下達に計画のことが明かされた可能性もあるけど、ビッグマム待望のイベントを、実行の直前、1週間前かそこらになってからようやくドタバタと部下に知らせるなんてあり得るかなあ。

 もし嘘っぱちだとすれば、ビッグマムがプリンを騙してる(ヴィンスモークの監視も実は別の目的)ってことになるが。
 例えば、以前否定した「プリンがベッジと組んでいる」という巷の説が当たっていて、そのうえでビッグマムはプリンとベッジの裏切りを看破しており、手の平の上で踊らせている、とか……。
 ううん、自分で言っててそれは違う気がする。


 それにしても読めない。ワンピ史上こんなに展開が読めないエピソードは初めてじゃなかろうか。
 ビッグマムにしろ、ジェルマ66にしろ、ファイアタンク海賊団にしろ、「最終的にはこうなる」と確信を持って言えないもんなあ。

鬼滅の刃
第50話 機能回復訓練・後編
 初登場には、しのぶさんをありがちなサイコパスキャラと思わせておいて、情の深さと人間味を描写していくこのテクニックよ。
 つくづくギャップの使い方が上手い作者である。

 一応、私は
41話の時点で強い憎悪を抱えているキャラではないかと書いてはいるけど、はっきり言ってこのときは「そういうキャラだったら良いけど、どうせただのサイコパスだろうな」という諦念の中で願望を綴っただけだからなあ。

 さらに、「本当に鬼との共存を望んでいる(いや、共存を望む自分であろうとしているが、できないでいる)」と、こちらの予想を超えた深みのある心情描写により、期待した以上の魅力的なキャラに仕上げているし、もはや「見事なキャラ造形」以外に言うべき言葉が見当たらない。


 しのぶさんのお姉さんは、どういう事情で鬼に同情するようになったのかな。
 炭治郎ですら鬼を尊重しているのは、妹の禰豆子が鬼になったことが大きく影響しているだろうし、そういった背景も無く鬼を憐れんでいたのなら、きっと炭治郎以上に優しい人物だったのだろう。

 あとね、カナヲちゃんが可愛いね。ひたすらに可愛いね。
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 最終試験で見たときは、しのぶさんの第一印象と似たようなサイコパス系のキャラかと勝手に思い込んでいたのだが、こんなに素直なキャラだとは。
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 炭治郎との会話が早く見たい。

僕のヒーローアカデミア
第127話 サー・ナイトアイと緑谷出久と通形ミリオとオールマイト

 確かに。これまで後継者をデクとすることそれ自体に異を唱える人物はいなかったんだよなあ。
 この時点でデクから他の誰かにワン・フォー・オールを譲ることも可能であることを考えると、デクが超えるべき壁としてはこれは中々上手い展開。

 ただし、副題を見た瞬間にそれを転記することに心が折れかけた。

青春兵器ナンバーワン
第17話 犯人捜し

 駄目な読み切りにありがちな展開を逆手に取ってきたか……。やられたぜ。
 読み進めながらどこかで東君が真犯人じゃないかと疑ってたことは認めざるを得ない。

 あと、最初から完全に零一のことを犯人扱いしておきながら、クラスの人気者が真犯人探しに名乗りを挙げた途端にそっちに乗っかったハチ君は割と信用ならないロボだと思う。

ブラッククローバー
第98話 アイツはアイツ

 
あ、カズレーザーも洗脳されてたんだ。
 しかし、力を持ったら国盗りを目論むって洗脳としてダメダメ過ぎじゃないですかね。
 倫理観を奪って戦闘狂にするより国家(ないし実権を握るモリス)への忠誠心を植え付けるべきだったのでは。


 私は魔導石によってマルスは洗脳され、戦闘マシーンに変えられたのだと思い込んでおり、だからこそ上記のような感想を抱いたのだが、カスミツキさんの仰る通りマルスの魔導石は無事なんだから、どうやらカズレーザーも洗脳が解けたとかそういうわけでもないようだ。
 
 力を失ったことで憑き物が落ちたと考えるべきかもしれない。


斉木楠雄のΨ難
第232話 すれ違い男女交Ψ(後編)

 正直なところ夢原さんはそんなに……というキャラなので、照橋さん回に比べればさほどハマらないのだけど、照橋さんよりもガチの恋愛物っぽくなるところは面白いです。

ゆらぎ荘の幽奈さん
第51話 色々気にする狭霧さん

 個人的に狭霧さんは結構好きなヒロインなので、このままメイン争いから脱落したままだとちょっと残念。
 三人に絞ってしまったのは時期尚早だと思うんだけど、ここからまた復活の目はないものか。
 
【ポロの留学記】
 金未来杯を受賞した権平ひつじ先生の新連載。
 受賞作以外での連載は前代未聞(ただし、『ハングリージョーカー』も題名が同じなだけで金未来杯版と連載版では別物だったらしい)で、ますます金未来杯の存在意義が疑われるなあ。

 とりあえず、強さにしか興味が無いはずの悪魔たちがまるで人間の世界のような文明を築いているチグハグさが気になる、というのは置いておくとしても、今のところあんまり笑いどころがない。

 ま、青春兵器も1話はイマイチだったように、キャラが増えていく中で化けていく可能性もあるから、ここからに期待しようとは思うけど……。

 ただ、斉木では百鬼丸先輩としてネタにされていたようなコテコテの武装不良キャラを本気のノリで出してくるセンスを考えると望み薄かもしれない。


【U19】
 えええ……。ええええ……。マジかこいつ……。
 朱梨ちゃんがこれから劣悪な環境に送り込まれようとしているならともかく、環境の良い学校に行こうとしているのに「自分が別れるのが嫌だから」という理由でいきなり相手の親に食ってかかる……?

 行動の身勝手さが無駄に生々しい分、ここ数年で一番嫌悪感のある主人公かもしれない。

火ノ丸相撲
 何この迸る小物感。
 自分達がこれまで負け続けた王者を、小兵の潮が降した直後によくそんな台詞が吐けるなアンタら。
 良いのか……? 全国大会決勝の相手がこんなので。

銀魂
 前から気になっていたんですが、「おじき」って普通は自分の「親」の兄弟分のことを言いませんかね。
 何で直属の組長なのに「おやじ」ではなく「おじき」なんだろう。

【歪のアマルガム

 ええ……。生きてんのかよ……。
 そこは悪党らしくスッキリ殺しときましょうよ。

 作者がサラを気に入り過ぎて序盤から引っ張りまくったのも敗因の一つだと思う。
 度を超えた外道行為を働いた不快な悪役を倒すこともできず、1話からいいようにやられて逃げられるとか、そりゃあ人気も出ないよ。

【デモンズプラン】

 いや、殺してやれ! いっそのこと!
 慈悲でも何でもないだろそれ。ジョジョ四部のアンジェロ並みの、死よりもなお苦しい罰じゃないか。

 適当に予想したこともあったけど、パトロンは本当に悪魔の一人だったんだ。
 でも、そこをボカしたせいで運営側なのに収集慾さんを殺したように読者には映っていたから、ルールも何もないと思われてしまってるんだよなあ。


 「伏線なんだけど伏線ということを全く匂わせていないせいで、当時は設定が破綻していると受け止められてしまう」というダメな漫画にありがちなパターン。