サンジへの強すぎる愛ゆえに、お眼がお曇りになってらっしゃる(ちーちゃん的表現)方々がいるので。
※注意
この記事にはワールドトリガーの修×千佳への強すぎる愛ゆえに、絵馬ユズル君に対する敵意に満ちた記述が含まれております。
Twitterを漁っていると、プリンの人格に懐疑的な見方として、主に二種類の意見が見受けられた。
一つは、プリンが実は腹黒い女であり、ルフィ達のこともサンジのことも騙しているのではないか? という説。
ただ、これに関しては、週刊少年ジャンプ49号 感想で散々書いたように、限りなく可能性の低い話であって、再度取り上げる必要もあるまい。
今回問題にしたいのは、「確かにプリンは騙しているわけではないのかもしれないが、自分のことしか考えていない嫌な女である」という主張についてだ。
例えば、「無意識的にかもしれないが、プリンがサンジを結婚へと誘導している」という感想があった。
たしかに、プリンがサンジとの結婚を望んでいることは明らかだ。
だが、サンジは今回のプリンとの顔合わせ前から既に結婚を決意しているのだから、「誘導する」も何も無い。
むしろ、今週号を見ても解るように、プリンは最初、サンジに対して結婚式前の逃亡を進言している。それを否定したのはサンジの方だ。
他には、「当初のプリンはルフィ達のもとにサンジを返す約束をしていたのに、それを破った」として彼女を責める意見をいくつか見かけた。
しかしながら、サンジに手錠爆弾を着けられ、人質まで取られている以上、プリンどころか現状誰にも解決不能なのだから、彼女を責めるのは筋違いというものだろう。
この中には「サンジを連れ出せないのなら、プリンだけでも海岸に行ってルフィ達に警告すべきだった」というものがあったが、情報が漏れていることも知らないのに、プリンだけ行ったところで意味などないし、そもそも彼女の戦闘力はそう高くないのだから、タマゴ男爵達を突破することなど不可能だ。
読者の視点であれば、「これからカイドウを倒すために戦力を集めようとしているのに、こんな少人数でビッグマムを倒せるはずがない。しかし、バッドエンドもあり得ないから、ビッグマムとは手打ちするはず」と想像できるが、当然ながら作中のキャラにとっては、そんな「解決法」など想像できるはずがない。
ビッグマムを倒すなど不可能な現状、普通に考えたらサンジが従順に結婚する以外に、彼の両手とゼフやその他の人質たち、そして敵地の真ん中にいる仲間を救う道はないのである。
ならば、せめて幸せな結婚生活をサンジに与えようというプリンの行為は、彼女自身の結婚願望を差し引いたとしても、十分善良と言えるはずだ。
どうも、サンジに結婚して欲しくないという感情が強いあまり、プリンに対して偏った見方をしてはいないだろうか。
いや、気持ちは解る。非常によく解る。
かくいう私もオサチカという絶対正義を信奉する身なので、週刊少年ジャンプ48号 感想にて、そのたった一つの真実を乱す悪であるユズル君を批判したばかりだ(ただし、この批判は正当性があると考えているので、プリンを叩く人と同類扱いされたら怒り狂うが)。
作中で描写された事実に反する歪んだ解釈で気に入らないキャラをバッシングする行為は、作品そのもの、ひいてはサンジというキャラクターすら否定するものであろう。
気持ちはよーく解る(3度目)が、サンジ×プリンを快く思わないサンジファンの皆様も、いま一度冷静になってプリン嬢のことを見てやって頂きたいと、心より祈願する。