ネオ天草のジャンプ感想日記

ジャンプ感想を主に書いています。

【ONE PIECE考察】『3将星』の由来は『五老星』?

 そういや、W.I.S.Eは『星将』だったなあ。

※以下、ネタバレ注意  「3(4)将星」「五老星」
 ビッグマムと世界政府、これら両極端にある組織の最高幹部の称号が似ているのは、単なる偶然かもしれない。

 だが、ビッグマムの言動を見ていると、どうもこの一致には意味があるのではないかと思えてきた。

 彼女は「世界中の全種族が差別なく暮らせる国」を掲げる一方、他国からは容赦なく略奪を行い、また、自身の支配するトットランドの住民たちからも寿命を徴収し、己の娯楽のために使用している。

 支配者としてのその暴虐な行いは、どこか天竜人に通じるところがある。

 たしかに、ビッグマムはトットランドの住民たちの安全を保障しており、彼らから慕われてはいるが、それは天竜人が君臨する世界政府とて同様だ。
 海軍という圧倒的な軍事力を背景とした世界政府によって、加盟国の秩序は(ある程度)担保されている。
 
 その一方で彼らは、他国(世界政府非加盟国)に対しては一切の容赦なく略奪し、時には自国民(加盟国民)にすら己の欲望のために平気で害を加える。

 ビッグマムの方が多くの天竜人よりもまともとは言えるだろうが、本質的に彼らは身勝手な暴君という点で同じなのである(とはいえ、天竜人の中にも比較的真剣に政治に関わっている者もいるようではある 世界政府の機関について色々)。

 
 これらのことを考えると、ひょっとしたらビッグマムは、天竜人にある種の憧憬の念を抱いているのではないだろうか。
 ゆくゆくは天竜人に成り代わり世界の支配者となることで、全世界に『この世の全て』が差別なく暮らせる国「万国(トットランド)」を広げようと夢見ているのかもしれない。
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 『万国』という国名からも、その野望は垣間見える。

 そうだとすれば、自身に次ぐ組織の最高幹部の名称を、天竜人に次ぐ世界政府の最高幹部『五老星』に似せたというのは、実に納得できる話だろう。


 東海林 勝秋 alice7134 さんによる下記の考察も興味深い。
 人間を憎みながら、人間の作った遊園地を模したアーロン。
 天竜人を憎みながら天竜人に戻ろうとしたドフラミンゴ。
 そして、天竜人を憎みながら天竜人に成り上がろうとしたテゾーロ。


 ビッグマムもまた、彼らのような歪んだ執念を持った人間なのかもしれない。